僕の名前を【登坂広臣】

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広臣side





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新しく入ってきたヘアメイクさん。

…直人さんの従兄妹らしい。



別に自己紹介なんてしなくてもいいだろなんて

思ってた。



…どうせ女はみんな一緒なんだからって。





けどソイツは

初日から俺の痛いとこついてきて

なんでかな、ちょっと胸が軽くなったような気がする。




コネなんだろうななんて思ってたけど

全然違くて、

涼さんの下でものすごく熱心に聞いてて

コイツ、本気でこの仕事やりたかったんだろうなって言うのが

伝わってきてた。




色々話しかけられてたけど、無意識に冷たい声で

…避けちゃってた。




けどずっとアイツのこと目で見てて

…隆二に笑われるくらいだった。







隆二「 ハハハ、臣、気になってんでしょ？」


「 …そんなんじゃねえし」



隆二「 えー？笑

俺が見る限り、ずっと目で追ってるじゃん。笑」






人に気付かれるくらいAちゃんのことずっと

見てて




隆二「 もう、普通に話してあげたら？

アイツらとは違うよ。な？」







って言われて、今日に至る。


普通に話すと

めちゃくちゃ笑顔でぴょんぴょんはねてるし




…なんだろう。こいつを守りたいって思っちゃって

もっと知りたい、なんて。





恋愛は、いい。なんて思ってたのに。









Aちゃんがきてから、

俺が俺じゃなくなるんだ。





…ホントに調子狂う。









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