実は俺、結婚してます―KAI― (ページ7)

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あなたは大丈夫ページ7

「それでは、急なのですが

明日から働いていただけますか？」

「あ、はい」

まさかの合格

10分遅刻してしまったのに

いいのだろうか

「いま、人手が足りなくて困ってるんですよ」

「なるほど」

だから、私が合格したのね

「だけど、たくさんの応募とかあるんじゃないですか」

これだけの大きな会社なんだから

相当な応募数でしょ？

「そうですね。確かに応募はたくさんあります

ですが

みんな誰かのﾌｧﾝだったりするので

そういった方は雇えないんですよ」

ん？

私のことは誰かのﾌｧﾝだって

疑ったりしなかったのかな

「あ、あなたは大丈夫だと思ったんです」

私の疑問を解消するかのように

ﾆｯｺﾘと笑う、面接をしてくれたｷﾑ･ﾖﾅさん

「どうしてですか」

なぜ、私は大丈夫だと？

「かん・・・ですね。あと見た目」

かん。はいいとしてさ

見た目。とはどういうことかな

「誰の好みでもなさそうなので」

再びﾆｯｺﾘと笑うｷﾑ･ﾖﾅさん

この人、失礼じゃありませんか？

ﾆｺﾆｺしながら毒吐いてくるし

ま、わかってますよ

私は綺麗な方ではないし

良く言って中の中ですもんね

「あ、そろそろ私、行かないといけないので」

立ち上がるｷﾑ･ﾖﾅさんに釣られて私も立ち上がる

「それでは明日からよろしくお願いします」

「はい。こちらこそ」

ﾍﾟｺﾘとお辞儀をし、顔を上げるとｷﾑ･ﾖﾅさんの姿は無かった

居なくなるの早くないですか？

よし、私も帰るとするか

「よっこらしょっと」

「おばさんくさ」

・・・大嫌いなｱｲﾂの声

振り向くとやはりｱｲﾂが居た

「なにやってんの」

不機嫌そうな顔で私を見てくる

「ｼﾞｮﾝｲﾝ」