実は俺、結婚してます―KAI― (ページ6)

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走れ、わたしページ6

ここ・・・・・・・・どこ？

私、今道に迷ってます。

ま、最高の方向音痴だから仕方ないね

とか言ってる場合ではなく

面接の時間が迫っている

「さて、どうしよう」

確かにこっちで合ってたはずなんだけど

どこかで道を間違えたのかな

「キャー」

ん？何だ、今の

ものすごい声が聞こえた

しかも１人じゃなく、複数人の声

いやいや、そんなこと気にしてる場合じゃなくて

早く行かないと

「って、なにあれ」

前からたくさんの女性集団が走ってくる

というより

誰かが集団に追われている？

全力疾走で走ってくる男性

なぜ、追われているの？

男性がどんどん近づいてくる

あれ？

あの人確か・・・・

男性が横を通り過ぎていく

のと、同時に

私は男性の腕を掴み、近くにあった車の影に隠す

「えっ、きみだ

「しっ。黙って隠れててください」

女性の集団が私の目の前で立ち止まる

「ここに男性来ませんでした？」

「あ、見ました。さっきあっちに行きましたよ」

男性を隠しながら遠くを指差す

「あっちだって！」

指差した方に走っていく女性集団

「よかったー」

「もう大丈夫だと思います」

「うん。ありがとう。君のおかげで助かった」

「いえいえ」

男性が無事で何より

あ、それよりも時間

慌てて時計を確認する

やばい、かなりやばい

これは全力疾走で向かわなければ

「それでは、私行きますね」

「えっ。お礼させてほしいんだけど」

「そのお気持ちだけで十分です。じゃ」

「でも

男性を置いて走り出す

走れ、わたし