実は俺、結婚してます―KAI― (ページ21)

今日:13 hit、昨日:19 hit、合計:423,505 hit

ただいまページ21

「げっ」

家に入ったと同時に目に入ったｱｲﾂの靴

なんでいるわけ。

衣装整理が終わった頃にはもう日が暮れていて

EXOはもう宿舎に帰っていた。

くそっ。せっかくｱｲﾂに会わずに帰れたと思ったのに。

先に家に帰ってるとは思いもしなかった。

こそこそと物音を立てずに廊下を歩く

まるで泥棒みたい

そーっとﾘﾋﾞﾝｸﾞを覗き込む

「寝てる」

ｿﾌｧで眠っているｱｲﾂを発見

更に忍び足で近づく

よしよし

気づいていない。

じー。

寝てる。

このままそーっとしておくべきだね。

今のうちに部屋にいこーっとｼﾞｮﾝｲﾝに背中を向け

「帰ってきたなら、何か言えよ」

ようとした瞬間に聞こえて来た声

ゆっくりｼﾞｮﾝｲﾝの方に体を向ける

「うわっ」

起きてたのか。

「うわっ、じゃねぇよ。ただいま。くらい言えねぇの？」

は？

あんたはいつもただいまなど言わんだろ。

ボサボサの頭をかきながら起き上がるｼﾞｮﾝｲﾝ

「とりあえずさ。そこに座って」

いきなり命令ですかい。

あいつが指差すのはｼﾞｮﾝｲﾝの座るｿﾌｧ

の目の前

・・・・の床

ここに座れと？

「い

「早く」

いやだと拒否する前に言葉を遮られる

「いや。とか言うつもりじゃないよな」

うわー。目が怖いて。

寝起きだからいつにも増して

目が殺気立ってる。

「早く座れよ」

「はいはい」

仕方なく冷たい冷たい床の上に座る

なぜか座るときに自然と正座してしまった

なにやってんだ。わたし。