すなお 2 (桃赤) (ページ28)

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(望side)

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あの後気がついたら寝てもうて起きたらもう日が昇っていた

桃『っ時間！！』

慌ててベッドから起き上がって時計を確認すればまだ8時

先輩との待ち合わせは11時やからまだまだ時間あんねんけど、なんとなくそわそわが止まらなくてベッドから出て朝ごはんを食べる

ご飯食べとってもそわそわは止まらへん

先輩と出かけるのは初めてやないのに慣れへん

そんぐらい先輩のことが好きで大好きでたまらなくて

俺なりに必死にアピールしとるつもりやけど届いているのか届いてないのかよくわからへん

それでもいつの日か先輩の笑顔を一番近くで見れる存在になれる日を夢見て…

後悔だけはしたないねん

初めてほんまに好きになった人やから

少しでもかっこよく見られたくていつもより念入りにセットする髪型も

いつもの倍の時間をかけて選ぶ洋服もアクセサリーも

もしかしたら何もかも無駄な時間かもしれへん

先輩に好きな人がおったり、気がついてくれへんかったり

せやけどそれでもええねん

もし、もし先輩が気がついてくれたらちょっとでも俺のこと意識してくれたら嬉しいと思って俺が勝手にやっとることやもん

ほんまは気づいてほしいし、褒められたいけどな笑

桃『あかん！もう10時30分やん！』

時間がかかりすぎてもうたからかもう家を出ないとあかん時間

先輩を待たすわけに行かへんからなるべく急ぎ足で向かう

まだまだ寒い冬の空はどこまでも青かった