すなお (桃赤) (ページ28)

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(望side)

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なかなか合わない目線とずっとお弁当箱を掴んでいる手

桃『…わがままいってごめんなさい』

そんな姿を見てたらでた言葉はびっくりするぐらい震えとった

赤「いや、大丈夫。」

またここで会話が終わる

桃『…ごはん食べましょっか。』

こないだ濱ちゃんにしげはツンデレやと教えてもらった時少しだけ見えた可能性はやっぱり幻やったみたい

あれだけあたって砕ける気でおったけど結果のわかりきっとる告白なんてするべきなんやろうか

これ以上関係が悪化してもうたら立ち直れる自信がなくて手が止まる

赤「なぁ。」

桃『はい？』

赤「…その、神山くん。仲ええん？」

桃『まぁ、体実のときに仲良くなって』

急な先輩からの質問

なんでそんなこと聞いてくるん？

やさぐれた自分もいるけど、先輩が俺に興味をしめしてくれたってだけで舞い上がれそうな自分いる

赤「小瀧は、みんなと仲ええんやね。」

桃『…まぁ。』

そう返せば曇ったように見える表情

桃『でも1番仲良くなりたいなって思ってるのは重岡先輩だけですよ？』

赤「…ほんまに？」

桃『ほんまのほんまです。』

赤「やったら…」

ぎゅっとズボンを掴むその力が強くなったかと思えば

赤「…たい。」

桃『え？』

先輩が出した声は俺まで届かなくて聞き返すと同時にこちらを向いた目にたまっとる涙

手を伸ばしてその涙を拭えば大人しく俺にされるがままになる先輩

かわええ

そう思う気持ちが溢れて思わずだきしめてもうた

赤「…朝2人で学校行きたいねん」

そう呟かれたらYES以外の答えなんてできなくて

桃『俺も先輩と2人でいきたいです』

赤「…ありがと。」

ぎゅっと抱きしめる力を強めたら先輩が微笑んでくれたような気がした