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(大毅side)
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いつもの倍くらい長く感じるSHRが終わったと同時にカバンに手をかける
濱ちゃんたちへの挨拶もそこそこに教室を飛び出そうとすれば教室のドアのところで待っててくれる望の姿が見えた
携帯いじって壁にもたれとるだけでかっこええ
ばくばくする心臓がバレないようにゆっくり望の前まで歩いていく
赤「…お待たせ。」
桃『ん、いこっか。』
ぽんぽんと撫でられた頭にきゅんと胸が高鳴る
大きくて逞しいその背中を見失わないように前を歩く望を追いかける
少しばかり慣れた望との帰り道も"恋人".という関係になってからか望の声が雰囲気がすごく甘くなったような気がして
すこしくすぐったかったりくるんやけど心地悪いわけやなくて
夏の太陽になった陽の光がキラキラと望を照らす
去年の今頃では考えもつかへんかった
まさか、望がこんなそばにおってくれる日が来るなんて
望と両思いになれる日がくるだなんて
たくさん悩んで、たくさん泣いてたくさん嫉妬した
自分の知らない自分がでてくる怖さも、素直に慣れない自分への嫌悪感もいっぱいあって
それでもやっぱり望のことがすきで
まだ17年しか生きてへんけど望以上誰かを好きになるなんてできひん気がする
大袈裟やって笑われてまうかもしれへんけどほんまやねん
毎日どきどきして、毎日好きがおっきくなっていく
望に出会えてほんまによかった
桃『だいきー?聞いとる?』
赤「んー?聞いとるよ?」
桃『いや、絶対聞いてへんかった!』
赤「ふふ、ごめん笑」
こんな幸せな時間がずっと続きますように
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作者名:ふぉん | 作成日時:2021年10月2日 15時