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「Aちゃん。
すごく好きなんだ。彼氏がいるのは分かってる、でもそれでも良い。好きなんだ。」
友人の友人だった。顔はかっこいいなぁって思った。正直ものすごくタイプだ。私のことを見つめる目が妙に熱かった。ジリッと溶けそうな。悪い気はしなかった。
「ちょっと、時間を下さい。」
唇が上手く動かせない。こんな胸の高鳴りは久しぶりだった。忘れていた女としての自分が、身体の奥からジワっと溢れ出すのを感じる。
あれから、頭が上手く働かない。彼の熱い目を思い出すとクラっとして、ドキドキして、触って欲しいって思ってしまう。それも、彼氏の隣で。
私は映画を見て、彼は隣で雑誌を読む。触れ合う肩と肩の間には誰にも見えない空間の歪みがあるのではないかと錯覚してしまいそうなほど。私は、ここにいるのに。
「ミンソク。」
名前を呼んだ。もう何度も呼んだ。初めて名前で呼ぶ時のあの時のドキドキは、とっくに腐って、形すら残してない。
「ん。何？」
抑揚もない声。私のことを特別そうに見つめなくなった瞳。抱きしめることも、Aがいないとだめなんだって言ってくれた言葉も、彼はもう与えてくれない。
大好きで付き合った。一番しっくりきたし、みんなにもAはミンソク君と結婚するんでしょう？って毎回言われた。
その言葉が最初は嬉しくて誇らしかったけど、友人達の華やかな恋愛事情を聞くたびに、自分がとても、なんか分からないけど…味気なかった。
みんなの携帯はどんどん新しくなるのに、私だけずっと面白いアプリも取れないものを使ってるみたいな、例を挙げるとそんな感じ。
確かに優しくて使いやすいし、愛着はある。
でも、これ以上の期待も、楽しみもない。
「ミンソク。別れたい。」
心はとても、清々しかった。
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ギョンスくん(プロフ) - 初めまして、、拝見いたしました、とてもいい作品に出会えたなと嬉しく思うのですが、少し疑問がございまして、、鈴の音がする後輩ちゃんとどうゆう関係だったのだろうかと思うと居ても立っても居られなくえコメントさせていただきました、、(>_<) (2018年7月6日 23時) (
レス) id: 56dfa01b28 (このIDを非表示/違反報告)
かのか(プロフ) - もう！何て言ったらいいのやら。表現が素晴らしすぎる！作文さえもダメダメな私には感想さえもうまく言えないけど。素敵なお話有り難う！こんなしうちゃん、欲しい。 (2015年6月29日 0時) (レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
るー(プロフ) - 初めまして、凄く素敵なお話でした。小説を読んで泣いたのは初めてです。ほんとに素敵なお話をありがとうございます (2015年5月23日 0時) (レス) id: 54f11cc9aa (このIDを非表示/違反報告)
ことみ(プロフ) - なんだかすごいミンソクっぽいお話で世界感とても気に入りました。他の作品も読んでみます！ (2015年5月9日 23時) (レス) id: 5ca9847b63 (このIDを非表示/違反報告)
rurarura(プロフ) - 始めまして、とてもグッとくるお話でした。もうすっかり感情移入してしまって胸が苦しくなりながらも最後のしうちゃんに全て持って行かれました…いいお話ありがとうございました^ ^ (2015年5月6日 13時) (レス) id: a13f1528f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Naeun.
| 作成日時：2015年4月29日 13時
