episode 19 ページ20
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それから真っ黒だった髪を明るめの茶髪に染めた。
これが意外に好評で、
お店の人にもお客さんにも褒められた。
もちろん、郷田さんにも。
「 Aです、ご指名ありがとうございます。
初めましてですよね? 」
歳は二十代前後だろうか、かなり若い。
珍しいお客。
『 あ、はい。こういう所初めてなんで
ちょっと緊張します 』
「 ふふ、ご来店ありがとうございます 」
お名前聞いてもいいですか?
と言うと
『 山田涼介です 』
そう言った。
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「 涼介さんはどうして私を指名してくれたんですか? 」
涼「 どうして?んー、どうしてだろう 」
分かんないなぁ、と呟いた後
直感だよってフニャリと笑った。
……顕嵐と、似てる。
彼と涼介さんを重ねてしまう自分が嫌だ。
未練たらしい、惨めな女。
彼に対しての疑問はもう一つ。
「 どうしてお一人でいらっしゃったんですか? 」
普通初めてクラブに来るのが一人って
相当勇気がいるものだと思う。
サラッとやってのけている涼介さんは
特別か何かなのだろうか?
緊張していると言ってはいたものの、
お酒が入り緊張が解けたのか
今はリラックスして話せている。
涼「 本当は罰ゲームだったんです 」
「 罰ゲーム? 」
涼「 友達とジャンケンで負けたヤツがキャバクラ行く
っていうゲームしてて。しょーもないっすよね 」
バカすぎて最初は乗り気じゃなかったんすけどね、
と話す涼介さん。
涼「 でも最終的に俺も参加しちゃってて…
で、見事に負けて今日ここに来たって感じです 」
「 涼介さんのお友達は面白い方が多いんですね 」
涼「 マジでノリが度を超えてますよね 」
涼介さんのお顔はよく整っていて
肌も白くて綺麗だった。
お酒を飲む姿さえ美しくて
これはホストいけるんじゃないか?とも思う。
「 涼介さん、ホストか何かやってます? 」
涼「 やってるように見えます? 」
「 はい 」
しまった、つい本音が出てしまった。
涼「 あはは!やべー、俺ホスト顔か 」
「 そんなつもりじゃ… 」
焦って言い訳を必死で探していたら
Aちゃん面白い!あっぱれ!
って涼介さんは手を叩きながら大笑いしていた。
そんな陽気な涼介さんがなんだか可愛らしくて
愛おしい、そう思った。
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かの(プロフ) - あいぷうさん» ありがとうございます!この作品めっちゃ好きなんで、体調に気をつけてこうしん頑張ってください!! (2017年9月3日 16時) (レス) id: 5ba1ee1279 (このIDを非表示/違反報告)
あいぷう(プロフ) - かのさん» 作者自身作品を進めていく中でストーリーを作って行っているので現段階では何もお答え出来ません。ごめんなさい( ; ; )作者もまだ未知な作品です、、オチを想像しながら読んでみてくださいね♪ (2017年9月3日 16時) (レス) id: 7c1a7d0db9 (このIDを非表示/違反報告)
あいぷう(プロフ) - らむさん» 心温まるコメントありがとうございます( ; ; )嬉しすぎました、、更新率低くなっちゃってごめんなさい!楽しみにしていただけている方により早くよんで貰えるよう頑張りますね(^-^) (2017年9月3日 16時) (レス) id: 7c1a7d0db9 (このIDを非表示/違反報告)
あいぷう(プロフ) - 日夏荼さん» ありがとうございます( ; ; )岩橋くんですか!彼も良い味出しますからね、少し検討してみます(^-^)これからも応援宜しくお願いします♪ (2017年9月3日 16時) (レス) id: 7c1a7d0db9 (このIDを非表示/違反報告)
かの(プロフ) - 答えたくないなら答えないでください!これは、廉くんオチですか? (2017年9月3日 10時) (レス) id: 5ba1ee1279 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あいぷう | 作成日時:2017年8月8日 14時