Love Portion N°9 (ページ8)

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復縁の記念に一発ヤりに行こう！とか肩を組んでくるからバシンと振り払い、

やっと目的の階にちょうどついたエレベーターを呪いながら出る。

『ほんと、腹たつ男ね!!サイッテーー!じゃ、お先に！！』

「おい待て」

“開”のボタンを押す手と反対の手で、今度は優しく腕を掴まれる。

微笑みを浮かべた涼しい目元に心臓が高鳴るのは、こりてない証拠。

「たまには一緒にご飯でもどう？あの時みたいに」

…あの時、ね

私が硬直したままでいると、

「ここら辺で一番美味しい店を予約してあるんだ。6時に下のロビーで待ってる」

と、ほとんど耳元で囁くように言ってくる。

…もうその手には乗らないわよ。

『お・こ・と・わ・り!!』

思い切り振り払うと眉尻を下げて、傷ついた顔。

それも演技だって、こっちはわかってるんだから！

『アンタとは二度とご飯は行かないって決めてるの。あの時みたいに口説かれて、流されたら困るから』

はぁ、とため息をつくセフン。それはもう、本当に悲しいって感じで。

「Bloody hell, 参ったな……この大量に用意したゴムと指輪はどうしよう」

本日二度目のぶちっ

『ゴムなんて一度も使ったことないでしょ!!いっつも人にピル飲ませて!!』

そうだったかな、とせせら笑う。

ほら、演技だった。

最後に自分のもてうる限りの憎しみを込めて睨んでやった。

振り返らずに今度こそエレベーターを降りる。

ほんと、やなやつ。じめじめ陰鬱なロンドンにさっさとお帰りになればいいのよ。