私の彼は生徒会長。 (ページ10)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:21,054 hit

恋バナ２ページ10

＊

「ええこと思い付いた～！」

小瀧に寄り掛かっていたお姉さんが、突然言った。

「私と望がカップルのフリして、Aちゃんと彼氏とＷデートする！！」

『えぇ！？』

ど、どういう意味！？

藤井先輩並みに掴めない人やわ……

「そうしたらAちゃんの彼氏も見れるし～、Aちゃんも彼氏と帰れるし～」

“一石二鳥やん！”と、お姉さんは無邪気に笑った。

『でも、あの、Ｗデートって……』

「四人で帰りましょって言って、
どっかでお茶でもして、公園でも寄ってその辺ではぐれる！」

『はぐれる…』

「そしたら、“もう暗いし送ってくよ”ってなるやん！」

『……なるかなぁ……』

“ほなな”とか、現地解散されそうな気がする…！

「なるって！」

“なぁ、望”と、お姉さんは小瀧の顔を覗き込む。

望「……ほんなら、俺より流星のがええんとちゃう」

姉「へ？なんで？」

望「流星、生徒会長とおんなしクラスやし仲ええもん」

姉「で、でも、望やって知り合いやろ！？」

望「知り合いやけど、
ほんま知り合い程度やからＷデートとか不自然やん」

姉「でも……」

望「姉ちゃん、流星とカップルのフリするん嫌なん？」

姉「……望のがええ」

望「…やって♡」

小瀧が勝ち誇ったように言うと、

藤井先輩は無表情のまま、ゲーム画面がケームオーバーになった。

＊