作戦 ページ11
＊
「…淳太人見知りだから、
年上の知らない女の人なんていたら無理だと思う…」
藤井先輩が控えめに口を開いた。
「あー…生徒会長人見知りよな」
小瀧も、うんうんって頷く。
『そうかも……』
人見知りってより…女子が苦手って感じもするけどな、中間先輩。
「えー！じゃあこの作戦だめかぁ…」
がっかりする小瀧のお姉さん。
望「でも姉ちゃん、一個だけ方法あるで？」
姉「なになに〜？」
望「安田の友達のフリをする」
姉「最初からそのつもりやで？」
望「そんならイケる」
姉「 ？ でも人見知りなんやろ？」
望「せやから、
知らない年上の女なんて無理やけど、安田の同級生ならイケる」
姉「…同級生って……高校生のフリをしろと！？」
望「ま、そーゆーことやな」
姉「いやいや……いくらなんでもそれは無理があるやろ……」
望「安田、制服の予備とかない？」
『…セーラーとスカートならあるけど』
望「ほんならイケるな」
姉「いやいやいや…」
望「姉ちゃん、高校ん時のセーターとかないん？
なければ俺のんでもええし」
姉「…望、いくらなんでも無理やって」
望「大丈夫やって」
流「淳太ならわからへんよ」
姉「むりむりむりー！」
望「姉ちゃん、制服デートしてみたいって言ってたやん」
姉「そーやけどー…」
望「ほな決まり」
姉「決まらんわっ！！」
望「流星、生徒会長に話付けてや！」
流「…がんばる」
あれれ……？
なんか勝手に話が進んでるんですけど…？
もしかして私、相談する相手を間違えた！？
小瀧のお姉さんと藤井先輩に、
とんでもなく迷惑かけてる気がするんですけど……
＊
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作者名：すたば娘。
| 作成日時：2016年5月12日 19時
