in a monotonous cadence (ページ36)

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6：side RENJUN ページ36

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「ジェノもヌナもおれのこと見つけてくれてありがと」

『「！」』

『ちょっとジェノ今の聞いた？ヌナだって！』
『ジェノもそろそろヌナって呼んでみない？』

「なんで？」

『なんでってあたしヌナなんだけど？』

「(笑)」

あああんまり毎日晴れてばっかりいると「いい加減ちょっと休んでてくれていいよ雲も低気圧もたまには仕事してよ」みたいな気持ちになったりするじゃんたぶんそれだったんじゃないかなあ
偶然続いた明るいばっかりの日々に目が眩んでふらついちゃって自らの手で目隠しをして勝手に暗闇に立ち止まったのはおれだったんだ
おれが大事にしたい明かりは太陽はヌナだってまだ知らなかったから気付いていなかったから

おれにはさ不意に視界がホワイトアウトしたって明順応の末また自力で歩き出せるようになるまで黙って手を引いてくれる友人たちがいるんだよ

おれの世界には意地悪に感じるくらいただただ照りつける太陽だけじゃなくってもっと柔らかく明るく視界を照らしてくれる優しい太陽だっているんだ見つけたんだ

もうガキじゃないんだから毎日会えなくたって平気だけどその温もりだけは忘れちゃだめなんだ心にいつもちゃんと留めておかないと

おれはひとりじゃないって忘れさえしなければおれはヌナの優しさに救われて仲間の存在に心をあつくして大抵のことには立ち向かっていける気がする
さっきまでだって別に忘れてたつもりはなかったんだけどきっとちょっと会えない間に薄まってたんだろうなその酸素みたいな温もりが

それでさまたうまくいかなくなったら「助けてくれ」って「おれにはお前らが必要だ」って頼っていいんだよな？だって今だってこうしておれを抱きしめて離さないヌナがいておれの冷え切った指を温めるように手を握っていてくれるジェノがいて

柄じゃないけどそんな感謝みたいな気持ちをヌナに伝えておきたくって「ヌナ」とか呼んでみたけどヌナはまたふざけたように笑うからそんなところもヌナらしいなってきっとおれのぐるぐる考えてることなんかお見通しなんじゃないかなとかそんなわけないか？さすがにね

うんまあ「そんなこともあったよ」って話

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