in a monotonous cadence (ページ17)

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すきすぎてさみしいページ17

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23:30 イヤホンで音楽を聴きながら髪を乾かしていたらいきなりヘチャニから電話がかかってきた

最近のインスタって電話もかけられるようになったんだ～とか考えながら出てみればべろんべろんに酔っぱらったヘチャニの声が耳に届いて

「ぬな～！まだ起きてましたか～？」

『起きてたよ今シャワー浴びたところ』
『どうしたの？』

「ぬなはね～いまからぼくのこと迎えにきてください～」

『え～まあいいけど今どこにいるの？』

なんて何があったかよくわからないけど珍しくちょっと悲しげな表情が想起されるヘチャニの声に二つ返事で承諾してしまった
せっかくシャワーしたけどもう寝るだけだったけど

酔っぱらいの要領を得ない説明によればどうやら地元(あたしたちは小学校こそ違うけど最寄り駅が一緒で駅を挟んで同じ街に暮らしている)の駅前でサークル仲間と飲んでたみたいで今は駅にいるらしい

仕方がないからそこを動かないように言い聞かせてから外に出られる程度のゆる着に着替えて家を出る

今日はドヨンオッパも飲み会だとか言ってまだ帰っていないから入れ違いにならない限り怒られないだろう(親はそのへんゆるゆるな人だし)

メイク落としちゃったけどまあ地元だしいっか髪も適当にまとめたまんまで繁華街に足を踏み入れる

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最近ちょっといやかなり治安の悪い若干歓楽街の趣すらある区域を抜ければヘチャニが駅の外壁にもたれて目を閉じているのが見えた

ちょっと離れたところからそんな気怠げなヘチャニの様子を伺っている女の子2人組がいるけれどさっきのヘチャニの声はそういう雰囲気でもなさそうだったよね
悪いけど彼女たちの淡い期待はあたしがつぶさせてもらう

『ヘチャナ〜起きて～ヌナが迎えにきたよ～』

「んぅ？ぬなぁ？なんでいるの⋯⋯？しかもそんな格好で危ないじゃないですかぁ」

『ヘチャニが電話してきたんでしょう～』
『ほらもうおうち帰るよ』

「はい！へちゃにはぬなとおうち帰る！一緒に帰る！」

ヘチャニのよく通る声が高らかにそう告げたものだから周りの女の子たちが一斉に手元のスマホに目を落とすのが視界の端に見えたヤバい予想以上に注目を集めていたっぽいこの子

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