いくつになっても君が好き。 (ページ14)

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＃14 ページ14

「お前、よく覚えてるよなー」

「あっ、まぁ、私もあの時、楽しかったし」

なんか、こんなの覚えてるの、変に思われただろうか…

「Aちゃんは？」

「ん？」

「仕事、何やってんの？」

「私は、旅行代理店で、働いてるよ」

「そうなんだ。え、今はこっち？」

「うん。ずっとこっち」

「そか。俺、大学から出たからさ

なんか、みんな仲よさそうで、いいな」

「ベッキョンも、向こうでいっぱい友達いて

楽しくやってるんでしょ？」

「まぁなー

でも、やっぱ地元は違うじゃん」

「そういうもの？」

「そういうもの」

「そっか」

どれくらい歩いただろうか。

いろんな話をしてたら、

全然歩くのも苦じゃなくって。

私たちは

今の仕事のこと

高校から今までのこと

好きなテレビ

よく聴く音楽

いろんなことを話した

けど、一つだけ

一番聞きたくて

まだ聞けてないことがあった。

「ねベッキョン」

「ん？」

「ベッキョンね、今も、テコンドー、やってるの？」

「あぁ、うん。一応やってる、って言っても、もう教える側だけどな

園でも、子どもたちに教えたりしてるし」

「そっか」

私は思わず笑顔になった。

「どした？」

「私ね、ベッキョンがテコンドーしてるとこ、1度しか見たことないけど

すごい強烈だったんだ。ほら、中1のとき、体育館で型やったじゃん」

「あぁ」

「あのとき、すごいって思ったし、いつもふざけてるのに、それだけじゃないなって」

「なにそれ？」