いくつになっても君が好き。 (ページ12)

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＃12 ページ12

私たちがお笑いの話で盛り上がってる頃…

ベッキョンがいるテーブルでは、8年振りの彼が

みんなのことを覚えてるか、名前の当てっこをしていた。

「ジョンファンくんだろ」

「正解」

「じゃあ私は？」

「わかるって、ハナだろ」

「あったり～」
ハナはそのまま続けた。

「じゃあ向こうの人もね」

あ、まじですか…

こっちのテーブルで盛り上がりながらも、背中でず～っと聞いてたから、心拍数がドッと上がる。

次々に当てられていく名前。

こっちのみんなは反応すらしてない。

聞こえてないのかな。

そうだよね。こんなに盛り上がってるもん。

なんで私、めちゃくちゃ聞こえるの？

「Aちゃん」

それは、ベッキョンの声だった。

「あたり～、ってか、その呼び方昔と変わってないね」

って、ハナが笑う。

“Aちゃん”

昔からベッキョンは私のことをこう呼んでた。

なんてことのない、ことなんだけれど、

なんだかそれがむず痒くて、うれしかった。

今でもそう呼んでくれた。

8年後の今も変わらず。

それがうれしかった。

私は聞こえないフリをしながら

背中でありがとうをつぶやいた。

やばい。

後ろ、もう振り向けないや。