★ ページ47
いまだ、チェ・ミノは私を抱いたまま歩きながら、ぽつりぽつりと、言葉を紡ぐ。
「だからさ、アンタも、頼りなよ」
「でも…」
「強いから大丈夫なんて
誰に守ってもらわなくてもいい、なんて
そんなこと、言うなよ」
そんなの言われたら…
頬に熱い何かが伝った。
あ…いつ振りだろう。
泣いたの。
「チェ・ミノ…」
「また呼び捨て」
「あ…」
ふふって、鼻で笑って、はにかんだ彼は、私の目を見て
それから…
それから…
視界が真っ暗になったと思えば、唇に柔らかな感触。
「………」
えっと…思考がついていかない。
「A？ちょっと、おーい」
「あっ、なっ、何するんですかっ」
思わずその胸を叩いた。
「ちょっと、やめろって」
「なんでこんなことっ」
「だって…アンタ、俺のこと、好きでしょ？」
「はぁ？」
「…違うの？」
そんなこと、少女漫画の王子様みたいな顔して言われたら、もう何も言えない。
「今ぐらい、女子になりなって」
「う、うるさいよっ」
「あ、雇い主にそんな口の利き方していいの？」
「…だって、もう雇い主じゃないんでしょ」
「……」
「チェ・ミノだって…
私のこと、好きなんでしょ？」
「質問を質問で返すたぁ、いい根性してるな」
にやりと口の端を上げて、また近づいてくる整った顔。
「そうだよ」
今度は目尻にキス…された。
「さ、早くケガの手当て、しなきゃな。お姫さん」
「もう、からかってるとしか思えないんですけど」
「え、そう見える？」
「…うん。
なんか、夢みたい…」
ほぼ無意識に、出てしまってた言葉。
「俺みたいな超絶イケメンと付き合えるなんて、ほんと夢だろうな」
「うわっ」
悔しいからもう一度、胸にパンチをお見舞いする。
「でも、しょうがないよな。
惚れた弱みだし…
俺がなってやるよ
アンタだけの、ボディガードに」
こそばゆくて、恥ずかしくて、嬉しくて。
もう一度チェ・ミノの首に腕をまわし、その胸に顔を埋めた。
私だけのボディガード。
いつも、どこにいても、助けに来てよね。
私も、守ってあげるから。
The end.
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miyu(プロフ) - あゆりんさん、ごまねさん！ありがとうございます！！ようやく一話更新できました。ノロノロになっちゃうかもですが、今後とも、どうぞよろしくお願いいたします！ (2015年11月21日 23時) (
レス) id: 812cdb4791 (このIDを非表示/違反報告)
ごまね(プロフ) - 返信ありがとうございます♪楽しみにまってます(^o^) (2015年11月21日 20時) (レス) id: f2598c3f20 (このIDを非表示/違反報告)
あゆりん(プロフ) - そうだったんですか!次の更新楽しみしてます♪頑張ってください(*^^*) (2015年11月21日 20時) (レス) id: 8609184879 (このIDを非表示/違反報告)
miyu(プロフ) - またよかったら、読んでやってくださいませ！ (2015年11月21日 20時) (レス) id: 812cdb4791 (このIDを非表示/違反報告)
miyu(プロフ) - ごまねさん、あゆりんさん、玉ちゃんふぁみりぃさん、みーこさん！このたびは読んでいただき、また、楽しみにしてくださって、本当にありがとうございます！実は、続編がまだ更新できておらず…お待たせしておりすみません>_< 更新でき次第公開します！ (2015年11月21日 20時) (レス) id: 812cdb4791 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miyu | 作成日時：2015年10月14日 22時
