★ ページ42
「これでよし…と」
ホテルの部屋。
ベッドに寝かせて、おでこに冷えぴたを貼る。
体温計が示した彼の体温は、38.6℃
そりゃ、しんどいはずだよ…
ようやく大人しくなった、チェ・ミノ。
口元まで布団をかけて、立ち上がろうとしたとき
また、熱い手に腕を掴まれた。
「もうちょっと…」
その声に、甘えたように潤んだ瞳に、思わず胸を掴まれてしまう。
「アンタ、俺のボディーガードなんだろ
責任持って看病してよ」
観念して、ベッドサイドにしゃがみこむ。
「仰せのとおりに。
ワガママどうぞ」
「…ゼリー、食べたい」
「はい。ちょっと待っててください」
立ち上がろうとするも、握ったままの手を離してくれない。
「あの、離してもらわなきゃ取りにいけないんですけど」
「やっぱいらない」
はぁ？
「もう、寝る」
ぷいっと、反対側に顔を傾けて、苦しそうに息を吐くチェ・ミノ。
相変わらず握られたままの手から伝わる熱に、少しのドキドキを感じながら
眠りにつこうとしている彼の邪魔をしないように、ベッドサイドにしゃがんだ姿勢のまま息をつめた。
さっきの出来事を、思い出す。
熱い手に驚いて、急いでホテルに戻った。
「ミノ！どこ行ってたんだよ」
「散歩。ボディーガードのおねえさんに付き合ってもらってた」
取り乱していたマネージャーさんに、彼はケロリとした態度で答えた。
「ったく、体調悪いと思って心配したのにー。キムさん、わざわざ薬、買いに走ってもらったのにすみません」
「いえ」
あれってもしかして…
帰りの遅い私のこと、かばってくれたのだろうか。
いつのまにか、苦しそうな息は寝息に変わり、上を向いて眠るチェ・ミノの顔。
本当に、彫刻みたいだなぁ。
モデルをするために生まれてきたような身体、羨ましい…
そういえばマネージャーさんが言っていたっけ。
中学生のときにスカウトされて、以来、親御さんのもとを離れて暮らしていると。
素直に甘えられる存在が、彼の周りにいたら、いいのだけれど。
なんて、ただのボディーガードが心配することではないか。
ゆっくり彼の手から離れようとしたけれど、無意識なのか余計力を込められて…
もう観念。
彼の呼吸にあわせてゆっくりと上下する布団をぽんぽん、とさすり
徹夜コース決定を確信した。
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miyu(プロフ) - あゆりんさん、ごまねさん！ありがとうございます！！ようやく一話更新できました。ノロノロになっちゃうかもですが、今後とも、どうぞよろしくお願いいたします！ (2015年11月21日 23時) (
レス) id: 812cdb4791 (このIDを非表示/違反報告)
ごまね(プロフ) - 返信ありがとうございます♪楽しみにまってます(^o^) (2015年11月21日 20時) (レス) id: f2598c3f20 (このIDを非表示/違反報告)
あゆりん(プロフ) - そうだったんですか!次の更新楽しみしてます♪頑張ってください(*^^*) (2015年11月21日 20時) (レス) id: 8609184879 (このIDを非表示/違反報告)
miyu(プロフ) - またよかったら、読んでやってくださいませ！ (2015年11月21日 20時) (レス) id: 812cdb4791 (このIDを非表示/違反報告)
miyu(プロフ) - ごまねさん、あゆりんさん、玉ちゃんふぁみりぃさん、みーこさん！このたびは読んでいただき、また、楽しみにしてくださって、本当にありがとうございます！実は、続編がまだ更新できておらず…お待たせしておりすみません>_< 更新でき次第公開します！ (2015年11月21日 20時) (レス) id: 812cdb4791 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miyu | 作成日時：2015年10月14日 22時
