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背中にヌナの重みと温もりを感じながら歩いた、金木犀の香る秋の夜道。
それは人間の生理的な行動なのか…酔っぱらっていても、ちゃんと俺の首にしっかりと腕をまわして、耳のすぐ後ろにヌナの顔があって…
まさかのヌナにドキドキしてしまうという事態に、さらに戸惑った。
いや、誰が相手でもこんなことされたら、ドキドキするって、と自分に言い聞かせた。
「ヌナ、着いたよ。鍵はある？」
「あ…ジョン、ヒョナ〜」
「もう…ちょっと一回降ろすよ」
そっと降ろしたら、足に力が入らないのか、よろけたヌナを慌てて抱き寄せた。
今までで、5年間で、一番近くなった顔と顔。
焦点の定まっていないようなとろ〜んとした目は、ついさっきまで泣いていたことを物語るように充血して、腫れてて…
ヌナが、そんな顔するのが、悪いんだ。
吸い寄せられるように、抱きしめて、気づけば、貪るように、その唇を奪っていた。
ヌナの手から奪い取った鍵でドアを開け、なだれ込むように入って
夢中で抱きしめてその唇を味わって。
そしたら、ヌナも背中に腕をまわして…
靴を脱ぎ捨てて暗い部屋、冷たい床にヌナを押し倒したら、
息継ぎの隙間に、彼女が俺じゃない人の名前を呼んだ。
そこで、ようやく正気に戻った。
俺の頬を両手で包むヌナは、俺の顔を見て、両目から涙をこぼしてた。
その目は、絶望を映していた。
なんで、あの人じゃないの？
そう、語っているようだった。
翌日、申し訳なさそうな声で、かかってきた着信。
「ヒチョラから、昨日、ジョンヒョナが家まで送ってくれたって、聞いて…
私、何かした？酔っぱらっちゃって覚えてなくて…ほんと、ごめん！」
「…ヌナ、昨日こと、忘れちゃったの？」
「え…」
「ウソウソ。何もないよ。おんぶして、送ってっただけ。
ヌナ、ずっと寝てるんだもん。そりゃ、覚えてないはずだわ」
安心したように「そっか…家まで、重かったでしょ」って、受話器の向こうで笑ったヌナ。
ヌナが覚えていないなら、俺は何も言わない。
けれど、もう、前みたいには、ヌナのこと、見られなかった。
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miyu(プロフ) - あゆりんさん、ごまねさん！ありがとうございます！！ようやく一話更新できました。ノロノロになっちゃうかもですが、今後とも、どうぞよろしくお願いいたします！ (2015年11月21日 23時) (
レス) id: 812cdb4791 (このIDを非表示/違反報告)
ごまね(プロフ) - 返信ありがとうございます♪楽しみにまってます(^o^) (2015年11月21日 20時) (レス) id: f2598c3f20 (このIDを非表示/違反報告)
あゆりん(プロフ) - そうだったんですか!次の更新楽しみしてます♪頑張ってください(*^^*) (2015年11月21日 20時) (レス) id: 8609184879 (このIDを非表示/違反報告)
miyu(プロフ) - またよかったら、読んでやってくださいませ！ (2015年11月21日 20時) (レス) id: 812cdb4791 (このIDを非表示/違反報告)
miyu(プロフ) - ごまねさん、あゆりんさん、玉ちゃんふぁみりぃさん、みーこさん！このたびは読んでいただき、また、楽しみにしてくださって、本当にありがとうございます！実は、続編がまだ更新できておらず…お待たせしておりすみません>_< 更新でき次第公開します！ (2015年11月21日 20時) (レス) id: 812cdb4791 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miyu | 作成日時：2015年10月14日 22時
