Blue wolfー*ohno*ー2 (ページ1)

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ーブォッ、ブォッ、ブォォォオオオ

腹のそこに響くような低音で、目が覚める。

まだ起きない頭で無理やり重いまぶたをこじ開ければ、

思わず目を背けたくなるような眩しい光。

枕元に置いてある、スマホを見ると、

もう10時を越している。

｢…んっ……ふぁ～！｣

1回ぐ～んと伸びをして、ベッドから体を起こす。

未だに外から鳴り響く低音。

窓から外を見てみれば、数台の真っ黒なバイク。

太陽の光がキラキラとバイクを輝かせている。

｢…………。｣

そんな光景を目にして、

昨日のことは現実だったんだと改めて実感する。

ーコン、コン

その時少し躊躇うようにドアがノックされた。

｢…おはよぉ｣

ドアをあけると大野さんの姿。

…自分もまだ眠いのか、ふわぁって大きなあくびをひとつ。

｢…おはようございます｣

あくびをしたせいで目にうっすらと涙を浮かべて私を見る彼。

………？？

不思議に思っていると、不意に

彼の大きな手が顔の近くまで来て、ぴょこんとマヌケに跳ねた私の髪の毛を触った。

｢寝ぐせ、ついてるよ？…ふふ｣

私の髪をわさわさと触る彼の手が、頬をかすめてなんだかくすぐったい。

｢真っ赤だよ？顔｣

目線を合わせるように、さほど差のない身長差を埋める。

そう言われて、顔が赤くなってることを自覚する。

…誰のせいだと…。
思わず言いかけたその言葉を飲み込んで、

｢…お、大野さんも｣

私のより大胆についた勢いの良い寝ぐせを指摘する。

ん？どこ？って顔して見つめるから、

その寝癖を優しく触った。

猫っ毛のその髪は、見た目よりもふわふわで気持ちがいい。

思わず頭を撫でてしまって、

はっ！って我に返った時には既に遅し。

すごく優しい瞳の彼と至近距離で目が合った。

気がついてすぐ手を離して、距離を取ったけれど、

ビックリしたのとやってしまった…っていう後悔とでうまく顔が見れない。

…絶対変に思われた……。

そんな微妙な雰囲気の中に、

どこか遠くの方から相葉さんの声が聞こえて

｢リーダー！Aちゃーん！はやく～～！｣

｢あ、忘れてた。準備できたら来てね｣

用件を思い出したように私に伝えると、背中を向けてそのまま部屋をあとにした。