ー43ー ページ43
それから15分くらいして、あの倉庫へと到着した。
大野さんの後に続くようにして車から降りると、
この前来た時とは違う光景がそこにはあって
「…っ！？」
思わず言葉を失った。
赤、黄色、緑、銀、紫、青……。
何度も瞬きしたくなるそのカラフルな色。
顔や腕、身体中の痛々しい傷。
何個も空いたピアスホール。
鋭いナイフみたいな目つき、視線。
そんな男の人たちが数え切れないほど居て、
しかも………。
「「「お疲れさまです！！！」」」
声を揃えて、私の少し前に立つ、
彼に頭を下げたんだから。
これでもかってくらい目をまんまるに見開いて驚いてる私を尻目に、
みんなもお疲れさま〜、なんて呑気に返事する。
彼が1歩また1歩と足を進めて行くのに対して、
私はその場から動けなくて。
それに気づいたのかどうかは分からないが、
彼が私の方に振り返って、
お得意の柔らかい笑顔を見せて、私の手を引いた。
ぞぞぞっと、男達が彼のために道を開けていく。
何かこれ、あの時と似てる………。
私があの街で彼を見かけた時と…。
あの街を歩いてるときも、こんなふうに人々が避けるように道を作ってた。
大野さんが通り過ぎると、男達は頭を上げる。
その後で、必ず男達は私のことを見た。
誰なんだ、こいつは。とでも言いたげな表情で。
ましてや、私と大野さんは手を繋いでる状況で男達からみたら私はほんとに得体の知れない人物だろう。
………いや、でも私も知らないんだ。
あなた達が誰なのか。
目の前にいる大野さんがどんな人物なのか。
…私はこれからどうなるのか。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 118人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぷっちんぷりん(プロフ) - 美唯さん» ありがとうございます！本日少しだけですが更新しましたので、お時間ある時にお読みくださると嬉しいです♪ (2017年6月6日 20時) (
レス) id: 9c8e224305 (このIDを非表示/違反報告)
美唯 - 続き読みたいです (2017年6月3日 15時) (レス) id: 9da5bd590f (このIDを非表示/違反報告)
ぷっちんぷりん(プロフ) - リーさん» お返事遅くなってしまいすいません…。本日、久しぶりに更新しましたので、読んで頂けると嬉しいです！！ (2017年2月26日 9時) (レス) id: 9c8e224305 (このIDを非表示/違反報告)
リー(プロフ) - 更新楽しみにしてます(><) (2017年1月20日 20時) (レス) id: 212fcb41a2 (このIDを非表示/違反報告)
ぷっちんぷりん(プロフ) - 始まりました！待っててくれてありがとう！頑張りまーす！！ (2016年10月16日 11時) (レス) id: 9c8e224305 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぷっちんぷりん | 作成日時：2016年9月15日 22時
