君の彼女でいる条件 (ページ5)

今日:21 hit、昨日:8 hit、合計:724,538 hit

5.実は… ページ5

「じゃあ、帰ろうか」

『へっ？』

あ、もう用は済んだから帰れ、的な？？？

『じ、じゃあまた明日…』

そう言って立ち去ろうとしたときだった。

「何一人で帰ろうとしてんの、ほら帰るよ」

なんて言われてそのまま手を握られた私は文字通り昇天しそうになる。

そんな私に構わず、ぐいぐい引っ張って一歩前を歩いていくジョンインくん。

いきなりの展開にもかかわらず私の頭は意外と冷静で、今までジョンインくんって優しい王子様キャラなのかと思ってたけど…ちょっと、いや、かなり違うのかなあなんて考えていた。

普通、彼女になるために条件なんて出さないよね。そんな話よく考えたら聞いたことない！

"俺の言うことは、絶対"

なんだろう、なんて言うんだっけ…
威圧的？高圧的？なんかこんな感じな性格を言い表すピッタリの言葉があった気が…

…思い出した！！

『ジョンインくんって、実はSなの！？』

ピタッと急にジョンインくんが立ち止まるもんだから私はそのままジョンインくんの背中に顔面から激突してしまう。

『ご、ごめんなさい！思いっきりぶつかっちゃって…』

「俺の方こそごめん、急に止まって…。ケガしてない？」

くるりと後ろを向いて私に目線を合わせるように少し背をかがめ、私を心配してくれるジョンインくんは私が知ってる王子様オーラのジョンインくんだった。

やっぱりジョンインくんはステキ…！！

『…大丈夫です』

ぽーっとジョンインくんに見惚れていると

「知らなかった？俺がこんな性格なの。俺の彼女は大変かもなー。彼女やめたくなった？」

『や、やめないやめない！絶対やめないよ！』

そう勢い込んで言う私を見て吹き出すジョンインくん。やめないって言うの分かってて聞いたんだ…！

やっぱりジョンインくんはSだ！