君の彼女でいる条件 (ページ38)

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38.一緒に食べてくれませんか？ページ38

久しぶりに早起きして、2人分のお弁当を作る。

夜、ソナにお弁当を作ることにしたって報告すれば、「いい案だね！私のことはお構いなく2人でお昼食べなね」って言ってくれた。つくづく、いい友達を持ったなあ私。

2人分のお弁当箱を抱えて家を出ると、ジョンインくんが私に笑顔を向けて「おはよう」と挨拶してくれる。

最初は驚いたし緊張して何も話せなかったけど、慣れって怖いね。何回か一緒に登下校していくうちにジョンインくんと普通に話せるようになったもん。今でも夢なんじゃないかって時々思うことはあるけどね。

『おはよう！ジョンインくん！』

「今日も相変わらず朝からテンション高いね」

『そうかな？ジョンインくんは相変わらずカッコいいね！』

「…」

な、何を言ってるんだ、私は！サラッと恥ずかしいこと言ってしまった！ほら、ジョンインくんも黙っちゃったよ！思ってることつい口に出しすぎる癖、何とかしたい…

「また、そういう事言う…。Aって確信犯だよね」

！？何を言うか！確信犯なのはジョンインくんの方じゃないか！…って反論しようとして思い直す。ダメだダメだ！ちゃんと言わないといけないことあるのに、うっかりジョンインくんのペースにハマって言いそびれるところだった！

『…あのね、ジョンインくん！今日お昼ごはん一緒に食べてくれませんかっ？』

「…お昼？別にいいけど」

き、キター！ジョンインくんの、"別にいいけど"発言！さりげないS感がいいんだよねー…って、また夢の世界へ行きそうになってた。危ない危ない。

『良かったら、ジョンインくんにお弁当食べてほしいな…なんて思ってまして』

「え？お弁当？」

持っていたお弁当箱の包みをジョンインくんの目の前に突き出して言う。

『これ、なんだけど…あの、ジョンインくんのお口には合わないかもしれないけど…』

「…もしかしなくても、Aが作ったの？」

『うん、一応！』

一応っていうのは、下ごしらえをジュンミョンオッパが手伝ってくれたりしたから。でも作ったのは正真正銘、私だからセーフでしょ？

「ありがとう…」

そう言って私が両手にぶら下げていたお弁当箱の続きを2個ともパッと私から奪ってそのまま持ってくれるジョンインくん。さすが、王子様！

兎にも角にも！私、ジョンインくんの胃袋を掴みます！