君の彼女でいる条件 (ページ13)

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13.笑えないページ13

ここはどこだろう？ふと周りを見渡すと、一面に広がるお花畑。

"…A"

私の名前を呼ぶ声のする方に顔を向けると、そこにいたのは

"…ジョンインくん？"

"A、俺の彼女になってもいいよ"

え？私がジョンインくんの彼女に？夢みたい！

"ジョンインくん…！！"

そう言って目の前にいるジョンインくんに抱きつこうとするけど、パッと一瞬でジョンインくんが消えてしまった。

あれ、ジョンインくんどこに行ったの？

"俺の言うことは、絶対…"

背後から声がして、振り返ればジョンインくんがいつの間にか遠くへ去っていこうとするのが見えて。必死に追いつこうとして走っても追いつけない。

『…ジョンインくん待ってーー！！！』

そう声を発したと共にガンっと衝撃を受けた私の体。ん？目の前に床が見えるんだけど、これは一体…

頭上を見れば私の部屋のベッドがある。あ、私ベッドから落ちたんだなあ…ってちょいちょいちょい！！

あの…待ってください。さっきまでのは全部夢？夢なの？え？今まで私、夢みてたの？いつから？どの場面から夢なの？

放課後、ジョンインくんに告白したところ…？

私がジョンインくんの彼女(条件付き)になったところ…？

…全てが夢に思えてきた。

『…ゆ、夢だなんてあんまりだーーー！！！』

誰か嘘だと言って！夢じゃないと言って！今、すごく泣きたい気分。夢のくせにリアルすぎて、期待しちゃったから余計に辛いよ。

でも…冷静に考えて、彼女になるのに条件ってどういう夢だったんだ。しかもなぜか王子様キャラなはずのジョンインくんがSっていう設定だったし。こんな夢みるなんて私の脳内がお花畑じゃん！…いや、笑えないですけども。

ベッドから落ちた痛みに顔をしかめつつ、リビングへ入るとジュンミョンオッパはもう家を出たらしく誰もいなくなっていた。

淡々と流れ作業のように身支度をして誰もいない家に『行ってきまーす』って挨拶してからドアを開ける。

…ん？私まだ夢みてるのかな。

「お？やっと出てきた。おはよ、A」

家の前にジョンインくんが立っていた。