君の彼女でいる条件 (ページ11)

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11.私の兄はページ11

『ただいまー！』

勢いよく玄関のドアを開けてそのままリビングへと滑り込む。

「おかえりー！少し遅かったんじゃないか？」

そう言ってひょこっとキッチンから顔を出したのは私の大好きなジュンミョンオッパ。

今年から大学生のオッパは相変わらず、妹の私に優しくて、頭も良くて、とにかく自慢のお兄ちゃん！

ちょっとジョンインくんに似てるなあって思っているのは内緒。

私たちの両親は共働きだからいつも帰りが遅くて、家に帰ってこない日の方が多い。だからオッパと私2人で当番を決めて家事をすることにしている。ちなみに今週はオッパの番。

『あー、うん。ちょっとね！用事があったの』

用事…っていうかジョンインくんに告白して、彼女になって、一緒に帰ってたんだけどね！

さっきまでのことを思い返すと自然と緩んでいく頬。

「…何かいいことあった？」

『え？』

「機嫌良さげだからさ。もしかして彼氏でもできたのかなー、なんて」

…！？さすが、オッパだ…勘が鋭すぎて逆に引いちゃうレベルだよ。

ほんとはね、優しくて妹思いのオッパに報告したいって思ってるよ？彼氏ができたってこと、隠したいなんて思ってるわけじゃないよ？

でもね、報告するわけにはいかない理由があるんです。

『そ、そんなわけないよー！私部屋行って着替えてくるね！』

だだだだっとリビングから抜け出して部屋へ急いで逃げ込もうとする私の背後から、オッパの声が聞こえてくる。

「その反応は…何かあったんだな！？A！ちゃんとオッパに報告しなさい！それから相手を家に連れて来なさい！Aに釣り合う男かどうか、オッパが見てあげるから！」

ひいいいい！！勘弁してくださいーー！！

そうなの…ちょっと？いや、かなりのシスコンなんです、私の兄は！！