終わり ページ37
慎太郎side
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慎太郎へ
初めに、手が震えててボールペンが持ちにくかったから、字がすっごく汚いことをお許しください笑
多分、この手紙がお前の元に渡ったってことは俺は今美味しく焼きあがったところでしょう。なんちゃって。(^ ^)
忙しいのに、俺のためにわざわざ会いに来続けてくれてありがとう。
病気が発覚した時、正直俺もか……という気持ちでいっぱいでした。
遺伝の力を凄く感じました。
言うのはすごくかっこ悪いとか、恥ずかしいと思っていたから言えなかったけど、本当は病気のことが怖くて、すごく憎かった。
自分がどうなるか分からなくて、きっとみっともなくなるんだろうなって。
もうさっさと死にたいなって。
高校を辞めたのも色々なことに絶望したからです。
だから、慎太郎が会いに来てくれて、友達だって言ってくれてすごく嬉しかったし生きたいって思えるようになりました。
慎太郎は俺の光です。だけど俺と違って未来がある慎太郎を縛り上げて暗くさせたのも事実です。ごめんね。
慎太郎はとっても優しくて男気があって、だけど繊細だからとっても傷つきやすくて。 きっと色々なことを我慢してきたり消化できないものがあるんじゃないかなって思います。
そんな慎太郎が大好きです。
俺と違って未来があるとか重いことを言って申し訳ないけど、だからこそ俺が天国で見張っているので輝き続けてください。
いつまでも応援しています。
樹より
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涙が止まらなかった。樹の死後、初めて泣くことが出来た。
便箋に認められたひょろひょろとした力のない字が、涙で歪みさらに何も見えなくなった。
同時に、休学している自分が凄く恥ずかしくなった。
「樹っ………頑張るから、見ててよ……。絶対、特支の先生になるから…………」
枯れるまで泣き、樹のママに支えられて帰路の途中まで歩いた。
帰り道、本屋に寄った。
一直線に売り場へ向かい、手に取ったその本は
令和4年度 横浜市教員採用試験一般教養試験対策
令和4年度 横浜市教員採用試験教職教養試験対策
書店を出ると、先程まで明るかった空がオレンジで、夕日が俺の涙と、その本を照らした。
考えすぎかもしれないが、まるで樹が鼓舞をしてくれているような、そんな気がした。
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お久しぶりです。作者のくもです。
大変長らくおまたせ致しました。こちらのお話のイメージ写真を青い鳥に掲載しましたので是非ご覧ください。
@kumotuku
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しずく - 面白かったです！更新楽しみにしています。これからも頑張ってください！ (2021年8月2日 21時) (
レス) id: 0ac6e112f4 (このIDを非表示/違反報告)
みみ - 面白いです！ (2020年10月31日 3時) (レス) id: 7af6836f29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くも | 作成日時：2020年9月24日 23時
