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樹side
“仕事に行きたくない”なんて到底成立しない世界で。
いや、それはどんな職種でも同様ではあるけど、対ヒトだと尚更。遅れを取ると自分以外への迷惑のかけ方が尋常ではなくて。
パソコン開くのってこんなに重たかったっけ。キーボードってこんなに硬かったっけ。
何で俺はほかの先生みたいに笑えないんだろう。
誰だよ、俺の陰口を言っているやつ、全部聞こえてるんだよ。
何で俺にばかり仕事が回ってくるんだよ。この校務のCAP俺じゃないんだけど。
2年もここにいるのに、職員室に馴染めない自分が恥ずかしくて大嫌いで。
北「田中せんせっ…………」
「あ！松村先生！大丈夫です！なんか僕にできることありますか？！」
北「あっ、そうじゃなくて………」
「今日僕ロビー番なんで、すみません！」
なんだか怖くて、思わず逃げだした。
なんの感情か、どこからともなく溢れてくる涙を必死に堪えるところから仕事が始まる。
授業は楽しい。最初は「訳分からん」なんて顔している生徒が授業を重ねるうちに「すげぇ！分かった！」なんて顔をするとやりがいというか、なんだか面白くなってくる。
生徒「先生痩せすぎだよ？ご飯食べてる？うちの店おいでよ！」
なんて行ってくる生徒もいて。嗚呼、子供の頃は俺もこんなんだったのかな。多少の憂いはあれど、前を見れば希望で光っていたのかな。
いつからこんな、何も出来ない、自分のことも分からない
ただ酸素を吸って二酸化炭素を履いているだけの物体になってしまったのだろう。
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しずく - 面白かったです！更新楽しみにしています。これからも頑張ってください！ (2021年8月2日 21時) (
レス) id: 0ac6e112f4 (このIDを非表示/違反報告)
みみ - 面白いです！ (2020年10月31日 3時) (レス) id: 7af6836f29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くも | 作成日時：2020年9月24日 23時
