15年の秘密。 (ページ31)

今日:66 hit、昨日:34 hit、合計:44,358 hit

31 ページ31

「さすがに飲みすぎだぞ、江口酒を遠ざけろ。」

安元さんが江口さんに声をかけた。
江口さんが知っていたと分かってから気が緩んでお酒も大量に飲んでしまった。

『私、怖かったんですよ。こんなにお世話になってるの黙ってたから。』

お酒も入っているか涙腺が弱くなっていた。

「知ったところでAに変わらないから。」

「何年目の付き合いだと思ってんだよ。」

安元さんと中村さんがそう言った。

『やっぱり安元さんは中村さんは私のパパとママだよ。きっと2人いなかったから声優やっていけてないから。』

声優になりたてのころこの世界でのルールや役に対しての考え方、数えたらきりがないくらいだ。
何もかもが上手くなかった時助けてくれたから、今こうやって声優を続けていけている。

『本当にみんなに感謝しているんです。周りの人が支えてくれたから立ち直れたんです。』

そう言うと3人は顔を合わせた。

『あの時、声優も歌手も辞めようと思ってたから。大げさに聞こえるかもしれないけれど。』

『本当にありがとうございます。みんなに受け入れてもらえると嬉しいな……』

だんだんまぶたが重くなってきてそのまま眠りについた。