15年の秘密。 (ページ23)

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『由伸はだいたい聞いた？』

「Aさんから聞きました。話しをきく限りでは思っていたよりも追いつめてたみたいですね。……15年前の選択が間違っていたかもしれないと言ってました。こんな時に話すべきことじゃないんですけど……」

『今は寝てるし言ってもいいよ。』

「Aさんの事情を知ってるのは3年前です。昔精神的にすごく弱っている時に話してくれました。信頼できる人だからって。年上ですけどほっとけないような人です。」

『そっか……ありがとう。』

「Aさんの携帯鳴ってるよ？」

一平さんがから声をかけられてカバンの中を触った。
画面をみるとパパ1とでていた。

『もしもし？』

「え……誰ですか？Aの携帯ですよね？」

『すみません。大谷翔平と言います。』

「そうなんですね。初めまして。中村悠一です。大谷選手との関係のことは知っています。一緒に試合観てて、会場でたら連絡してって伝えていたんですけど何もないのが気になってかけました。」

中村悠一さんなんてアニメを観てるいれば分かるくらい有名な人で驚いた。

『簡潔に話しますと後日Aの存在が分かります。声優のAAがFogと同じこと、大谷翔平の妹であること。詳細は分からないですがお伝えします。きっと中村さんはデビューした時からAのことをずっと見守ってくれてたんですね。本当にありがとうございます。』

「僕にとっては娘のような存在です。気にかけるのは自然なことなんですよ。詳しいことはAに直接聞きます。全て教えてもらえると信じて待ちますね。」

『そういってもらえて助かります。これからもよろしくお願いします。』

そう言って電話をきった。
この世界に入って信頼できる人ができて本当によかった。
眠るAを見ながらそう思った。