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どうして、どうして、どうして。
15年間言わなかったのに、誰にも迷惑かけないと決めたのに。
思わず足を止めてしまった、
「Aさん、立ち止まらないで、みんながみてます。」
周りを見渡せば侍ジャパンが不思議そうな顔をしてこっちをみていた。
見たこともない人が突然、由伸に手を引っぱられていたから無理もないだろう。
「由伸さん、この人は?」
確か宮城くんだったはず。同じチームで仲良がいいと言っていた。
「まぁ、ちょっとね。行きますよ。」
そう言われて手を引かれ歩き出した。
「ここまで来たらとりあえず大丈夫でしょ。色々聞きたいみたいですね。あそこにいた人と何を話していたかまでは俺も分かりません。ただ、遠くからAさんがあの人達に跪いているのが見えたんです。今頃、翔平さんと話してると思いますよ。Aさん見つけた瞬間、本気で怒ってましたから。」
『……戻らないと。お兄ちゃんに迷惑かけたくないから。元々、私との問題だったから。』
「正直言ってもう遅いですよ。あれから10分くらいたってます。それなりに話しは進んでますよ。」
そう言われた瞬間、我慢していた涙が零れた。
情けなくて、とめようと思ってもとめどなく溢れてしまう。
「……Aさん、俺には話せませんか?俺が話しを聞いたところで何かが変わることはないです。それでもAさんの口から直接聞きたいです。」
そう言われて、口を開いた。
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HIKARU(プロフ) - 目次16ページ2つあります (3月11日 22時) (レス) id: 274ae1ab60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:xoxo0216rs | 作成日時:2024年3月1日 12時