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その時の記憶が蘇って、心臓がズキンと痛くなる。
多分わたし、涙目だ。
岩｢…離れて、Aが別の男に抱かれた事実を知って、…正直、仕事どころじゃなかった時もあった。｣
…きっと優希に聞いたんだろうな、付き合ってたことがあるって。
岩｢…もう間違えたくない。俺の1番は、。｣
わたしの唇に、そっと触れて。
岩｢…A。｣
名前を呼ばれて、涙が頬をつたうのがわかって。
ズズって鼻水をすすれば、ひひって笑って。
岩｢…また俺の事、彼氏にしてくれる？｣
下がり眉毛で、首を傾げて聞いてくる。
…そんなの。
｢…っずっと待ってたよ、っ｣
ガバって照に抱きつけば、微動だにせず、ぎゅうって抱きしめてくれて。
岩｢…待たせてごめん｣
｢っ、ほんとだよ…っ｣
頭をずっと、ぽんぽん、て優しく撫でてくれて。
何かゴソゴソする動作が気になって、照から少し離れてみれば、
大きなゴツゴツした手に、小さな箱。
その箱を見て、照の顔を見れば、にこって笑ってくれて。
岩｢…左はまだだけど。…右の薬指は、もう俺のね？｣
そう言って、箱から指輪を取り出して。
そっとわたしに、付けてくれる。
｢〜っこんなことするような人じゃなかったじゃん…っ｣
岩｢あははっまあ、アイドルやってるとね？｣
かっこつけたくなるのよ。って。
｢…いいの？わたしで｣
岩｢…Aしかいらない｣
見つめあって、キスをすれば。
それが、愛を育む合図で。
行為中でも、右手薬指の指輪がちらりと見えると、思わずにやけてしまって。
それを、照が見逃すはずもなくて。
岩｢…余裕あんじゃん｣
｢…だって、ｯ幸せだもん、ｯ｣
岩｢…そういうのも、俺を煽ってるってわかってる？｣
｢…ｯだったら、どーする？ｯ｣
岩｢…もう今日、寝れねぇからな？｣
＿＿＿＿
岩本照コラボケーキ
ほろ苦いビターチョコレートでコーティングされたチョコケーキ。
中にはとろっととろける甘いチョコレートソース。
食べ始めはカカオのほろ苦さを感じるけれど、真ん中のチョコレートソースの甘さとベストマッチ。
どうやら岩本さんの恋をイメージして作られたとか…？
＿＿＿＿
.
恋は甘くない。fin.
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作者名：みらくる
| 作成日時：2024年3月29日 17時
