恋は甘くない。(黄) (ページ34)

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｢え、いやでも｣

言い方は確かにきつかったけど、でもそれはグループを守るためのもので…マネージャーさんも、悪気があった訳じゃなくて…

岩｢…マネージャーに言われたんだよ。“ あんな人よりも、わたしの方があなたのこと守ってあげられる”って。｣

｢…あんな人｣

わたしのことだよね？

岩｢…明らかな好意とか、スキンシップとか。そういうのは、耐えてた。一応ちゃんと仕事はしてくれてたから。…でも。｣

わたしの頬に、そっと触れてきて。

岩｢…俺が守りたいのは、Aだけだもん。｣

目を見て、そんなことを言ってくるから。

心臓が、キュンてなる。

岩｢それに俺別に、あの人に守られたくねぇし｣

なんて、口を尖らせて言うもんだから。思わず笑ってしまう。

そんなわたしを、じっと見つめてくる。

｢…んぇ、何｣

岩｢…やーっと笑ってくれた…｣

ベッドに座りながら、ぎゅうって抱きしめてくれる。

岩｢…名前もそんな呼んでくれないし。…俺の前だと、全然笑ってくれないし。…まじでもう、ダメかと思った、。｣

段々小さくなる声。

体はこんなに大きいのに。

｢…可愛い｣

昔のクセで、つい頭をなでなで…。

少しの間、見つめあって。

気づいたらベッドに仰向けになっていて、照がわたしの上にいた。