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しばらく経った頃。
彼らのマネージャーさんから支配人に連絡が入り、どうやら深澤くんが今回のコラボケーキのことで個人的にこだわりがあって、それをどうしても伝えたいとのことで。
わたしが休みの日に、とあるカフェで待ち合わせをすることになった。
そして当日。カフェで一足先にカフェラテを飲んで待っていると、目深に帽子をかぶりマスクをしている男性が近づいてくる。
ごめんお待たせ
そう言いながらわたしの座る席の前に座る。
「深澤くん、…あ、名前呼ばない方がいい？」
深「や、そこまで気にしなくていいよ。ごめん、こっちもマネージャー待たせてて。そんな時間取れないんだけど」
じゃあ早速、と本題に入ろうとすると、スっとスマホを机に滑らせてその画面をわたしに見せてくる深澤くん。
反射でその画面を見ると、メモアプリが開かれていて。
【ひかるとなんかあった？】
一言、そう書かれていて。
…ああ、そういうことか。本題は、ケーキのことじゃなくて、こっちね。
口ではケーキ制作のことを話しながら、スマホのメモアプリを通して、別の話題を話していく。
…とはいえ。
なんかあった？、かと言われたら、何も無いのが正解なんだけれど。
【4年前に振られてから1度も連絡取ってないからそっからなにもないよ】
と本当のことを綴る。
その画面を見て、小さく、え、と声を漏らす深澤くん。
1度わたしの顔を見てから、スマホを触り、またわたしにスマホを渡してくる。
【別れたのは知ってる。けどひかるは、Aちゃんのこと、時が来たらまた迎えに行くって話してたから。てっきり今回、そういうことなんだと思ってたんだけど】
「…は？」
あ、やばい、つい言葉が、。
ちら、と深澤くんを見ると、目が合って。
深「…どういうこと？」
「…わたしが聞きたいよ」
時が来たら？迎えにいく？
…なんのこと？
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作者名：みらくる
| 作成日時：2024年3月29日 17時
