☆*。 ページ37
「あ!も、もしもし、!」
慌てて電話に出ると、電話の向こうから、少し間が空いたと思えば、ふはって笑い声が聞こえて。
「んえ、え、岩本、くん?だよね?」
岩「あ、ごめんごめん。思ったよりも早く電話でてくれたからびっくりして。いきなり電話してごめんね。今大丈夫?」
「あ、う、うん」
岩「あー、今俺ん家にふっか泊まりに来ててさ。彼女に電話するとか言って話し始めちゃったから。」
「え?あ、今ゆまとなのちゃんもうちに泊まりに来てるよ」
あ、まじ?って岩本くん。…なんだか、普段聞いている声なのに、電話越しだとまた違って聞こえて。…耳が、くすぐったい。
岩「ごめん、じゃあ切った方がいいよな」
「あ、ううん!2人とも彼氏と電話中だよ。深澤くんとゆま電話してるし、なのちゃんも涼太くんと電話してて。」
暇してたんだよね、って話すと、返事がなくて。
「…岩本くん?あれ、繋がってるよね…?」
岩「…そしたら、もう少し話してても、大丈夫?」
「え?あ、うん、2人ともまだ電話してるから…」
わたしがそう言うと、良かった、ってなんだか安心したような優しい声で岩本くんが呟いて。
岩「…この前、ごめん。いきなり告ったりして」
その話題に、思わずドキッとしてしまう。ゆまとなのちゃんに言われたことを思い出して、緊張してくる。
「っあ、ううん、あの…わたしこそ、ごめんね」
岩「…なんのごめん?」
「え、あの…」
告白断ってごめんね、って言うのも、おかしいのかな。まだ好きか分からなくて、って言うのが正しい?何を言えばいいのか分からず、黙り込んでしまって。
岩「…あー、ごめん。困らせたかったわけじゃなかったんだけど。」
「あ…うん。」
岩「…俺、好きだよ。Aさんのこと。」
電話越しに言われるそのセリフに、胸が鼓動する。
だって、あまりにもその声が優しくて。
岩「…俺、確かに元カノは多いと思う。…でも、その、。好き、って思って付き合ったことがなくて。」
「…どういうこと?」
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作者名:みらくる | 作成日時:2024年2月27日 16時