☆*。 ページ16
ということで、放課後少し時間をつぶし、なのちゃんとゆまと3人で、岩本くんとなのちゃんの彼氏がバイトしているという丸岡屋ラーメン屋さんにやってきました。
駅3つは、割と近い。
暖簾をくぐると、そこまで大きくは無い店内だけれど、お客さんは沢山いて。
『へいらっしゃぁせー!…て、なのちゃん!涼太に会いに来たの?』
なの「てんちょー!涼太くんいる?」
いるよ!と元気な店長さんが、厨房の奥を指さす。
…店長さん、イケメン…!
ゆま「なに、店長のことかっこいいって思ってるんでしょ」
わたしが首をブンブン縦に振ると同時に岩本くんが、
岩「店長既婚者だよ」
って。夢も何も無いこと言うこの人。横目でム、と睨むと、なんでか知らないけどふふん、て顔してる。そんなわたしたちを見てゆまは笑ってる。
なの「涼太くん!」
そんなことをしていると、なのちゃんが大きな声を出して。
厨房の奥を見ると、涼太くんであろう人がこちらへ歩いてくる。
宮「なのちゃん。来てくれたんだね。…と、なんで照?笑」
岩「…まあ、なんか流れで」
「は!初めまして!なのちゃんの友達のAです!」
ゆま「ゆまでーす」
宮「初めまして。なのちゃんとお付き合いしてる宮舘と言います。なのちゃんがお世話になってます。」
ぺこりとご丁寧にお辞儀をしてくれる涼太くん。なんだこの貴族みたいな所作は…!ラーメン屋さんの店員さんとは思えない。
そして涼太くんは、このお店で人気なのであろうか、周りにいたゴツめのお兄さんたちから、彼女かよ!なんて冷やかされていて。
ああ、笑顔が眩しい。
岩「…涼太のことかっこいいって思ってる?」
「…かっこいいとは思うけど…さすがに友達の彼氏にはそういう気持ちにならないよ?」
わたしがそう言うと、またホッとしたような表情になる岩本くん。
…面白いな、岩本くんて。
『店長すいません遅刻しました!』
裏口があるのだろうか、お店の入口では無い所から入ったであろう人の声が、厨房の奥から聞こえる。
『おい翔太〜!お客さんにまで丸聞こえだぞ!』
店長さんの言葉に、そこにいたお客さんが爆笑していて。
なの「お客さんと仲良しだね」
宮「そうだね。店長の人柄もだけど、常連さんみんないい人なんだ。」
…素敵な職場…!!!
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作者名:みらくる | 作成日時:2024年2月27日 16時