☆*。 ページ11
放課後。帰る準備をしていると、ねえ、と声をかけられて。
聞きなれない声に、ん？と思い振り返ると、フウカちゃんがいて。
フウカ「ねえ、ちょっといい？」
「…あ、えと、」
岩本くん、一緒に帰ろって言ってなかったっけ…でもなんかいないし…
「…あ、うん、ちょっとなら」
返事をすると、フウカちゃんは何も言わず廊下へ行ってしまって。
わたしも慌ててあとを追う。
隣のフウカちゃんのクラスにはもう誰もいなくて、わたしとフウカちゃんの2人きり。
「…あ、えっと、なにかな？」
岩本くんのことも気になるし、ちょっと早めに戻りたいんだけど、と思って話しかけると、後ろを向いていたフウカちゃんはくるりとわたしの方に振り返って。
わ、可愛い。
フウカ「照と付き合ってるの？」
え、いきなりなんだ？
「え、いやいや、ないない。」
手をブンブン横に振ると、少し怖かったフウカちゃんの顔がにこ、となって。
フウカ「あははっそうだよね、照には似合わないなって思ったから。ごめんね、つい気になっちゃって」
あれ、なんか、ディスられてる？
フウカ「好きとかでもない？」
「え？！違うって！ほんとにただのクラスメイトで、」
フウカ「…照、まだわたしに未練あると思うからさ。好きならなんか申し訳ないなって思ってたの。」
…なんか、色々ツッコミたいけど…
フウカ「照からわたしのこと、何も聞いてない？」
「…え、や、1週間だけ付き合ってたって言うのは、その」
フウカ「わたしが振ったから。照のこと。」
「…あ、そう、なんだ」
いや何聞かされてる？わたし。
フウカ「うん。だから照、わたしのことまだ好きなんだと思う。だから…あんまり照にちょっかいかけないでほしいなぁって」
…あ、わたしが岩本くんと喋ったりしてるのが、嫌だったんだ。
…ん？でもそれだとむしろフウカちゃんがまだ岩本くんのこと…
フウカ「あ、ごめんね、もう行くね」
そう言い、満足したのかフウカちゃんは教室を出ていって。
…え、っと。
わたし、結局何をどうしたらいいの？
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作者名：みらくる
| 作成日時：2024年2月27日 16時
