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いろづく季節4 #masai ページ7

いきなり上から降ってきた言葉に私は聞き返すような返答しか出来ずにいた。
だって目の前には、目を疑ってしまう程の人が此方を真正面に捉えているのだから。


「いや、あの、すんません急に。この店、俺らしか居ないから向こうで一緒に飲まないかな…と思いまして。」

彼が私に話しかけていることは百も承知だけど、驚きすぎると人間って言葉出せなくなるんだね、本当に。
真っ直ぐな眼で見てくる彼と視線を合わせることが出来ずに、被っているキャップのツバの辺りを見てしまう。

(あ、このキャップ昨日みた動画でも被ってたやつだ。)
彼の質問に答えず、斜め上に逃避した思考は、やはり彼の言葉で引き戻された。


「……すみません、ご迷惑でしたよね。急に知らないヤツに声かけられて、」
私が無反応なのを拒否と捉えられてしまったと気づき咄嗟に口をついて出た言葉は
『迷惑だなんて!とんでもないです!』

先程とは打って変わって、なかなかの勢いで否定され面食らったような表情になるマサイ。
奥に座っているメンバーも状況を静観しているようだ。

「え、じゃあ俺らのテーブル、そこなんで…」
『あ、はい。お邪魔します…』
マサイの指差す先には私の見慣れた顔が並んでいる。

座っていたカウンター席から自分のグラスを手に、おずおずとテーブル席の方へ進むと、

「こっち空いてるよ!とりあえずここに座りな。」

さっきまでの静けさは何処へやら。席をズレたりして空けて、私を手招きで誘導してくれるシルク。
席に着くと、右隣から人の良さそうな笑顔で挨拶してくれるンダホ。
ンダホの正面にはぺけたんが座っているが、既にアルコールが回ってしまったのか顔が赤らんでいる。

「いらっしゃい!名前なんていうの?」
正面に座るシルクから質問が飛ぶ。

『あ、はじめまして。わたしみのりって言います。』

女の子と一緒に飲むのとか何年振りだろー?とンダホが。
画面の中で動いている彼らしか観ていない私には、俄かには信じ難いこの状況。でも、一方的ではあるけど、いつもなら人見知り故に、馴染むのに時間が掛かるが今日は普通に振る舞えそうな気がした。
そして、映像で観る彼らと何ら変わらない様子に自然と顔に笑みが。

「みのりさん、って呼んでも大丈夫ですか?」
『あ、はい。私もマサイさん、とお呼びしても?』

左隣から話しかけて来たのはマサイ。
彼の呼び方を確認すると、はた、と止まるマサイ。

あ、やっちゃった…









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作品ジャンル:恋愛
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xokimichikory29(プロフ) - かなとさん» お教え頂き、ありがとうございました!まだまだ不慣れで手探りなもので、気づきませんでした。申し訳ありません。 (2019年8月5日 18時) (レス) id: df98532389 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の関連キーワード入力の下をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年8月5日 10時) (レス) id: 268a9b2673 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちゃん | 作成日時:2019年8月5日 10時

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