転校生の君 4 (ページ8)

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知らない人の前で泣くなんて……

急いで涙を拭った

『…もしかして俺のこと知らない？』

顔を歪めながら聞いてくる彼の顔をよく見る

綺麗な顔で、真っ白

………知らない。

こんな綺麗な顔の子学校にいたんだ…

『…割とみんな知ってるんだけど』

何も言わない私にため息をついた

みんな知ってる…？

『オセフン。1年』

………セフン…君

聞いたことあるかも…？

クラスの女子達が騒いでた…

…その人か！

…ってそんなモテモテなセフン君が何でここにいるの

SE｢ずっと見てたよ｣

…っ

ドキッとして、先生が置いていった水に手が当たり倒れた

SE｢うわ！危な……

………ていうか、これ着てください｣

セフン君は自分のブレザーを脱いで私の体にフワッと被せた

赤く汚れたブラウスの上に掛かったブレザー

｢…汚くなっちゃうから…ダメだよ｣

私が返そうとするとそれを手で抑えて、首を横に振った

SE｢そんな正面に汚れてたら恥ずかしいでしょ｣

……確かにそうだった

こんなに派手に……

SE｢気になるよ｣

…？

SE｢学校イチの男がアンタを選んだ理由｣

セフン君の言ってることが理解できない

SE｢学校イチの男…パクチャニョル。

朝登校してるのも、帰ってるのも、昼にいるのも見たことある

すごい興味あるんです｣

……っ

名前を聞くだけでもさっきの光景が思い出されて胸が痛む

そばにいる

…

セフン君はそう言って私をチラッと怪しげに覗いた

SE｢なんで1人なんですか｣

……何で

私も知りたいよ。セフン君

SE｢チャニョリヒョンは？

なんでジュノに…｣

一気に体がゾクッとした

逃げたい

逃げたい

逃げられない

｢…っ｣

また…襲われる…！

SE｢…わざとかけられたんですよね

全部見てました

……行きましょうよ、こんな所にいないで｣

セフン君は立ち上がって私を見てる

｢逃げちゃダメって……｣

何も知らない、今初めて喋った人に

何言ってるの私……

何で助けなんか求めてるの

裏切られるってわかってるのに

するとセフン君はもう一度座って、私の顔に触れた

SE｢…泣かないで。

チャニョリヒョンが来るまで一緒にいます…｣

…なんで……

｢来るわけないよ…っ｣

大好きな人と一緒に居るんだもん……

『はぁ…っいた…』