転校生の君 4 (ページ34)

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LH｢…ん｣

さっき落とした財布を差し出してきたルハン君

拾ってくれたんだ

｢…ごめん、ありがとう｣

…変な気持ち

.

『接客やれよ』

数人の女子にそう言われ、頷くことしか出来なかった

怖かった……

またいじめが始まるんだな…はは。

自業自得か…

まあ…注文とるのは慣れてるし別にいいか

｢…ご注文は？｣

やっぱりいつもと変わりない

注文された紙を裏の人に渡すだけで終わり

作るよりも楽。

他にも接客してる人いるし……

すみません、と声が掛かり急いでその机に向かう

『オレンジジュースとアップルジュース』

オレンジジュース…アップルジュース…っと

また紙を裏に渡す

その繰り返し

しばらくすると、お客さん達がざわざわし始めた

…ん？

教室に入ってきたのはセフン君

…さすが人気者。

｢注文は？｣

セフン君は私の顔を見ると、あっと言った

覚えててくれたみたいでよかった

SE｢…これ。昨日持ってっちゃったみたいで｣

そう言ってポケットから出したのは私の携帯

…ああ、確かにないとは思ってたけど…

｢ありがとう。ブレザー…後で持ってくるね｣

セフン君からも注文を受け取り、自分の荷物からセフン君のブレザーを取り出した

｢ごめんね。ありがとう｣

…よし、これで全部借りたものは返せたかな

セフン君は頷きながらそのブレザーに腕を通した

『セフン君…！私が持ってく！』
『ずるい！！私が！』

裏での声が表にも聞こえてくる

…アイドルみたいだね。

そんなやり取りしてたのに、結局持っていったのはジフ君

あとからすごいガミガミ言われてたけど(笑)

JH｢接客してた方がお客さんと話せるって知ってた？｣

そんな事を言い出したもんだから、いつの間にか私は裏に回ることになった

女子はほとんど接客に出てしまった

私も少し休憩しようっと…

JH｢話があるみたいだよ｣

クイッと顎を向けた方を見ると、椅子に座って暇そうに一点を見つめるルハン君がいた

…話？

私が近づくと、近くにあった椅子を自分の隣に引っ張ってきた

…座れってことかな

LH｢…ごめん｣

いきなり謝ってきたルハン君

LH｢昨日とか冷たくした｣

……全然謝らなくていいことなのに

｢謝るのは私の方だよ｣

ギョンス君のことも全部私のせいなんだから…