転校生の君 4 (ページ11)

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私達の足は体育館に向かっていた

LH｢謝りたい事たくさんあるんだ｣

ルハン君の顔は笑顔だけど何処と無く悲しそうにも見えた

LH｢チャニョルの事好きって聞いた時、

…嘘つかれたんだって思い込んだ

そんなの俺の勝手な理由でAは何も悪くないのに…

ごめん｣

……

ルハン君は悪くないのに

｢私が悪いよ…｣

あの時、ベクに嘘をつくのに必死だった

何も考えてなかったんだもん…

そう言うとルハン君は首を横に振った

……やっぱり優しいなぁ

LH｢他にも…Aが一番怖がってたのにアイツを図書室に連れて行った

襲われてるなんて気付かなくて、怖い思いさせた

…チャニョルから聞いた｣

忘れたくても鮮明に覚えてる

LH｢チャニョルに近くにいろって言われて

俺が一番近くにいたのに、何も守ってあげられなかった｣

ルハン君の表情がどんどん悲しそうになっていき、

自分を責めるルハン君が胸が痛む

私は何も言えずただ聞いてるだけになっていた

LH｢怖い思いさせたうえに、泣いてるAに何も出来なかった｣

ルハン君の前で泣いたのって……

LH｢ベクと一緒にいた時

あの時初めてAが泣いてるところ見た｣

…ベクに抱きしめられた時

見られたくなかったあの時だ

LH｢泣いてるから声をかけるのが当たり前なのに、

変な感情が混じって部屋を出てった

ごめん｣

…っ

もうやめて欲しい

ルハン君は悪い事なんて一つもしてない…っ

LH｢…なんでAが泣くの

ごめん、思い出したくなかった…？｣

ルハン君は一瞬笑顔になったものの、すぐに心配そうな顔になった

…泣いちゃってるんだ、私

思い出したわけじゃない…

私にもよく分からないけど、ルハン君の事で泣いてるのは確実かもしれない

ルハン君は苦笑いで私の頭を撫でてくれた

LH｢…聞いた｣

…っ

LH｢…何で教えてくれなかったの

辛かったなら教えて欲しかった｣

何のことを言ってるのかさっぱりわからない

…先生？

ルハン君は私の目を見て気まずそうに微笑みながらそう言った

次に発した言葉は予想もしていないことで余計胸が締め付けられた

LH｢……ベク｣

……えっ

まだそれしか言ってないのに、ザワザワする心の中

涙が止まらなくなった

.

LH｢…ベクと幼なじみなんでしょ？｣