転校生の君 4 (ページ2)

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私の嫌な予感は見事に当たった

私達の前に並ぶ3人は楽しそうにお化け屋敷となった教室に入って行った

…久々に会えたのにこれじゃ意味なくない？？

…………本当に嫌

2人になるのはあの時ぶり

…

『はい！どうぞ！』

受付の人に扉を開けられ、私達はしょうがなく暗闇に足を踏み込んだ

………真っ暗過ぎる

怪しげな音楽と冷えきった教室

前に進んでいくと、いかにも怪しい人形みたいに座っている人

その近くに行くと

ガタッ

……ほらね。

BH｢うわぁ！！！！！｣

…相変わらずだよね

私がベクを見ると何事も無かったように背筋を伸ばしている

また前に進んで行くと、何らかの仕掛けがある

ガタガタガタガタ…

…

バンッッ！！

BH｢あぁ！！！！！｣

………………。

…。

叫びながら私に勢いよく抱き着いてきたベク

震えてる…

昔を思い出す

弱虫なくせにお化け屋敷に入って、
結局怖くて私に抱きついてきて泣きながら出たっけ

私はお化け屋敷とかは怖いと感じないから、いつもベクの手を引っ張っていた

…………

そんな時の記憶が蘇って締め付けられる胸

BH｢…もう無理｣

震えながら小声で言うベク

相変わらず。何も変わってない

｢…行くよ｣

振り払うのは可哀想かと思い、我慢してそのままにしておいた

ピチャ…

ひんやりとした感触

……

BH｢うわぁ！！！！！ぎゃああああ！！！｣

｢…はぁ｣

何もそんなに怖がることじゃないってば…

いつの間にか繋がれた手に気付かず、腕を絡められベクのお世話をしながら出口に向かった

BH｢あとどれくらい…｣

｢あと少し｣

前見なきゃ歩けないでしょ…

私の肩に顔を埋めるベク

……

思い出す

大好きだった頃の気持ち

大っ嫌いなのに、心の中がムズムズする

.

『お疲れ様でした～！』

当番の人にそう声をかけられ、一気に明るく感じる視界

ベクは未だ私の腕を掴んでビクビクしていた

…………どうしたらいいのかな

すると先に終わった3人が笑いながら私達に近づいてきた

HG｢相変わらず(笑)｣

3人はそう言いながら笑うだけで剥がしてはくれない

前剥がされそうになった時ベクが抵抗したんだっけ…

それからみんなは無理矢理剥がすのをやめた

……さすがにもう高校生だよ？

剥がして……