転校生の君 (ページ4)

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昼休みが終わり、教室に戻ることにした

今日は誰も来なかったな～

転校生もあの性格なら絶対来ないで遊んでるだろうし

一人になれるいい場所見つけちゃったかも

ザワザワしてる中自分の席に着いて、授業の準備をする

そして外を見る

空が青い、綺麗だなぁ

LH｢どうして教室で食べないの？｣

風も吹いてないから雲が動かない

綺麗だ

…ん

肩をちょんちょんっと突っつかれた

突っつかれた方を見ると、こっちを見ている隣の席の転校生

…ん？

LH｢どうして教室で食べないの？｣

……この人は何でこんなに話しかけて来るんだろう

『おい！さっき言っただろ～！』

転校生の右隣の男子がそう言った

ああ、きっと私の立場を転校生に説明したんだ

空気的な存在

いない存在として学校にいること

LH｢え～？何だっけ｣

笑いながらそう言った

…忘れたんですね

昼休みはほんの数分前ですけど…

変わった人だ……

再び外を見る

風が少し出てきたかな

あ、鳥が飛んでる

気持ちよさそうだ

.

よし、授業終わった～

はぁ…手伝いか

店にバレないように自分の部屋に帰りたい…

バレたら怖いからやらないんだけどね

早く帰らなきゃ怒られる…

ああ、帰りたくないなぁ…

こんなこと言ってても限りがない

帰ろっと

LH｢じゃあね｣

帰ろうとしたら、声を掛けてきた転校生

私じゃないと思ったけど、目の前で手を挙げて笑ってるんだもん

…不思議

軽く会釈をして早足で教室を出た

.

着いてしまった

とりあえず着替えよう

父｢早く手伝え｣

｢着替えを…｣

母｢見てわからない？！忙しいの｣

……はぁ

忙しい時に無駄なことを言うと機嫌が悪くなる

しょうがなく制服のまま店のエプロンを付けレジへ

｢いらっしゃいませ｣

ここは店でも食べていけるし、持ち帰りもできるし、ケーキだけじゃなく別のメニューもあるからカフェみたいにも使える

同じ学校の人もよくここにきてる

でも私は空気みたいな存在だから、あ！ともならない

ただの店員になる

｢ショートケーキひとつとコーヒーでよろしいですか？｣

『はい、お願いします』

今目の前にいるお客さんも同じ学校の人だ

誰か知らないけど

これが私の日常