~貴女のお世話をさせて頂けませんか？~【桃】 (ページ50)

今日:7 hit、昨日:0 hit、合計:62,806 hit

五十話。ページ50

～小瀧～

サッパリとした風呂上がり、

文句無しの味付けのAちゃんのご飯を二人で食べていると、

誰かからか電話がかかってきてAちゃんが席を外した。

「え、ほんとですかっ、

あー、じゃあ明日取り行きます、」

失礼します。と礼儀正しく言ってから電話を切ったAちゃん。

『ほうしはんっ？(どうしたん？)』

美味しいご飯を頬張りながら首を傾げた俺に、

口に物入れたまま話さんとってや。と言ってから、

「なんか、うちピアス忘れとったらしくて、」

いや、気づかんかったわ。

と、話すAちゃんの耳には

いつも付いてる赤い石の付いた銀製のピアスが確かに光っていなかった。

『ああ、アレいっつも付けとるよな。』

お気に入りなん？頬張っていたご飯を飲み込み聞くと、

大学の合格祝いに一緒に銀屋に行って母に買ってもらったんよ。と懐かしそうに言うAちゃん。

『ほーん。

じゃ、明日俺が仕事終わりに取り行ってくるわ。』

今度こそ本物に拉致されたら堪らんもんな。

と笑って言うとシャレにならんわ。

恨めしそうに応えるAちゃん。

「冗談はさておき、

しっかりうちが行って参りますよ。」

『疲れとるんやろ、俺がついでに行くから。』

一人で外に出したくなくて粘る俺に対しうちが忘れたんから。と更に粘るAちゃん。

結果、

明日は木曜で例の淳太&照史で出る、

某お昼番組の二人がコーナーをするペット特集のおかげで、

渋々といった感じで俺が行くのを
了承してくれた。__