~貴女のお世話をさせて頂けませんか？~【桃】 (ページ38)

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三十八話。ページ38

～A～

のんちゃんが帰ってくる時間はバラバラで、

収録とか、新曲らしいダンスの振りの練習やらで夕方5時くらいにスッパリ帰ってきたかと思えば、

次の日は日付を越えるギリギリだったり。

まぁ、どんな時間でも私はまるで飼い主を待つ犬猫の様に出迎えるのだが。

ガチャッと玄関からのんちゃんが帰る音がし、

一日中一人だった私は少し無理して小走りで向かった。

「...ただいま～...、あぁ"～疲れたッ...。」

そうのんちゃんは帰って来るな否や、

そのまま玄関を上がって靴を履いたままベタ～っと、床に突っ伏した。

現在時刻は12時半、

出る時間が今日は遅かったとは言え、

12時は12時、夜遅くには変わりない。

『小瀧くんおかえりっ。』

「お～、Aちゃん、 ...起きててくれてたん？

...ホンマええ子やわ～。」

働いて帰って来る意味があるわ～。

家に待っててくれる人居るとやっぱええなぁ。

なんて、最近よく聞く戯事を言いながら、

上げかけた顔をまた床に落とすのんちゃん。

『もう。...何でもええから床で寝んでやー。』

お風呂沸かしてあるから先入ってきて。

と言うと、ホンマ神やわぁ。

と言ってむくりと起き床に座ったかと思えばスッと両手を広げられ、

____あぁやっぱデカイなぁ。
ビックベイビーなんて言ったもんだなぁ。

なんて考えてると。___