~貴女のお世話をさせて頂けませんか？~【桃】 (ページ3)

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三話。ページ3

(※少し最後の文章の表現がグロテスクで生々しいかもしれないので注意です。)

......

～___...～

ゴッという耳に響く音と揺れてチカつく視界。___

ギリギリ意識はあるがガクンと膝と手が地面に付き、

ワンテンポ遅れて来る尋常ない激しい痛みと耳鳴りに最早声は出ず蹲る。

体は動かないが目で俺を殴った人物を確認すると背丈は俺より少しばかり小さめ、

でも分厚さはある男だった。

その男はまた鉄の棒をフラリとしてから振り上げどうすることも出来ない俺は目を瞑った。

_____俺、死ぬんかな。

なんて、考えながら。

だが、来ると思っていた痛みの代わりにギュッとぬくもりに包まれた。

と、同時にまたあの鈍い音が聞こえ、

薄く目を開くと明るい長い髪の女の子が俺を庇うように抱きついていた。

まさかこんな女の子に守られたなんて思わず動揺した。

女の子は俺を殴った男を普段は人形の様なツリ目だろう目をキッとして睨みつけ、

口の動きを見る限り何か話しているが、

耳鳴りの所為で内容が全くわからなかった。

男が鉄の棒をカランと落としたのが視界の端に見えたかと思えば、

今度は女の子が吸収しきれなかったであろう何かの衝撃が何度もあり、

次第に強く抱いていてくれた力が無くなりグッタリと体重が俺に掛かった。

嫌な予感がし心臓が今までにない程にドクドクと音を立てる。

生温い液体が肌に伝い、

鉄の様な匂いが吐き気がする程に間近に感じる。

色々な感情が痛みが爆発し意識を手放す最後に残っていたのは、

ピクリ微かに動いてからスマホに手を伸ばす血だらけの女の子の姿だった。_____