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同日、昼休み。
「夜久、たまには2人で食べてこいよ」
そう言って黒尾と海は俺を廊下へ追い出した。ついでに俺の弁当も。
俺だって、そうしたい、けど。
急に2人って、不審がられねぇ……？
なんてブツブツ言いながら、足はとことこと2年の教室に向かっている。
狙ってる、なんて言いい方したら肉食っぽいけど。
俺はAのことが気になってる。2年の頃から。
でもたまにみんなでメシ食うくらいで、アプローチなんて言えるようなことはなんにも。
ただAと同じ空間にいるだけで満たされていくんだ。
(それでいい、はずだったんだけどな……)
確か3組だ。研磨と一緒。
そわそわしながら廊下を進む。
どう声をかけよう。フツーに飯食お、とか？
なんてゆるむ顔を抑えて2年の教室を覗く。
しかし見たかった顔はどこにも見当たらない。
(……いない？研磨もだ)
廊下も少し見回すけど、珍しく研磨もAの姿もなかった。
(どっかで食ってんのか？)
浮ついてた気持ちが、少し萎れる。
2人で何を話そうとか、考えた話題は行き場を失って。
諦めて自分の教室に戻ろうと踵を返した時。
「あ、研磨」
「……あ」
どこかから帰ってきたのか、研磨が1人で歩いていた。
「A、一緒じゃねぇのな」
「あぁ、Aはリエーフと屋上……」
それを聞いた途端、どくり。
心臓が大きく鳴った。
まるで背後から近づく天敵に初めて気がついた猫みたいに。
「そうか……じゃあ、いい。あんがとな」
教室に戻る研磨を見送って、自分も教室へ引き返した。
今頃2人で……弁当を食ってるんだ。
想像するだけで嫌な気持ちになる。
俺は初めて、この気持ちを自覚している。
きっとこれは……
(……独占欲、だ)
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
正直夜久さんパートを書いている時が1番楽しいです。
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えま - はい！読みます！！ (4月6日 18時) (
レス) @page33 id: c3dc1b262f (このIDを非表示/違反報告)
ボルシチ(プロフ) - えまさん» コメント嬉しいです…！ありがとうございます☺️ (4月6日 11時) (レス) id: f90a9b58f4 (このIDを非表示/違反報告)
えま - 完結おめでとうございます!とっても面白かったです!! (4月6日 9時) (レス) @page32 id: c3dc1b262f (このIDを非表示/違反報告)
ボルシチ(プロフ) - いもりさん» 素人の文にそう言って頂けて嬉しいです…！こちらこそありがとうございました🙏 (4月5日 22時) (レス) id: f90a9b58f4 (このIDを非表示/違反報告)
いもり - 完結おめでとうございます！！とってもドキドキしました(｀･ω･´)こんないい作品書いて下さりありがとうございました！ (4月5日 17時) (レス) @page32 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ボルシチ | 作成日時：2024年3月22日 12時
