検索窓
今日:5 hit、昨日:47 hit、合計:9,594 hit

. ページ4

『たぶん1年生……ハーフっぽい、背の高い子に助けてもらって』


今朝起きたことをざっくりと話す。


「へぇ。1年でハーフっぽくて背が高い……それってリエーフじゃないか?」

「あー、あいつな」

『リエーフ?』

「そそ、灰羽リエーフ。確認するか?」

『あ、いえ、そこまでしていただかなくても…』


灰羽、ってたしか……今朝廊下で怒られてた時に呼ばれてた名前だ。


『リエーフくん、か』


知ったばかりの名前、なんだか口に出すと心がざわざわしてしまう。


「……」

「……オレ自販機行ってくる」

「はは、んじゃオレも〜」


黒尾さんが目配せをすると、夜久さんは席を立って行ってしまった。黒尾さんもその後を追いかける。


(……なんだか様子が変?)


首を傾げていると、残った海さんが話を続けた。


「気になるか?リエーフ」

『いや、あの……ちょっとだけ、です』

「正直だなぁ」


不思議なことに海さんの目を見ると嘘がつけない気がしてくる。


なんとなく決まりが悪くて、空になった弁当箱の隅をつつく。


(まだちょっと気になるだけだし……そういうのじゃない、はず)


なかなか戻ってこない夜久さんたちを待って昼休みを過ごした。


----------------------------------


「夜久〜、ライバル出現じゃねーの?うかうかしてっと掻っ攫われちまうぜ」

「……」

「はは、無視かい」


自販機の前で立ち止まっていると、黒尾がひと足先にボタンを押す。


出てきたペットボトルをこちらへ放り投げた。


炭酸だ。


「さすがにもう、一緒にメシ食うだけで満足するのやめたら」


うるせぇよ。


「よりによって、リエーフとか……」


_____ざわざわ。


まだそうと決まったわけじゃない、けど。


ざわつく気持ちを落ち着かせるために、受け取った炭酸を無理やり喉奥へ流し込んだ。

3.そわそわ→←2.ざわざわ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (31 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
79人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー , 灰羽リエーフ , 音駒   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

えま - はい!読みます!! (4月6日 18時) (レス) @page33 id: c3dc1b262f (このIDを非表示/違反報告)
ボルシチ(プロフ) - えまさん» コメント嬉しいです…!ありがとうございます☺️ (4月6日 11時) (レス) id: f90a9b58f4 (このIDを非表示/違反報告)
えま - 完結おめでとうございます!とっても面白かったです!! (4月6日 9時) (レス) @page32 id: c3dc1b262f (このIDを非表示/違反報告)
ボルシチ(プロフ) - いもりさん» 素人の文にそう言って頂けて嬉しいです…!こちらこそありがとうございました🙏 (4月5日 22時) (レス) id: f90a9b58f4 (このIDを非表示/違反報告)
いもり - 完結おめでとうございます!!とってもドキドキしました(`・ω・´)こんないい作品書いて下さりありがとうございました! (4月5日 17時) (レス) @page32 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ボルシチ | 作成日時:2024年3月22日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。