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11.ひらひら ページ28

「あ、おはようございます。Aさん」

『あ、おはよう。灰羽くん』


今日からまたいつもみたいに挨拶ができるけど、一つだけ違う。


私たちはもう、恋人でもあるから。


「……」

『……なに?』


廊下でばったり会った灰羽くんがじっと見つめてくるから、寝癖でもついているのかと心配になったけど、どうやら違うみたいだ。


「名前で呼んでほしいです」

『え、えぇ……いきなり?』

「だってもうオレたち、こいび……」

『わー!いわなくていいから……!』


近くにいた何人かに不思議そうな目で見られたけど、幸い聞こえていない様子。


「なんで遮るんですか!」

『だって聞かれたら恥ずかしいよ……』

「お二人さ〜ん。仲良しはいいけどそろそろ朝食の時間ですよ〜」


通りかかった黒尾さんがニヤニヤしながら通り過ぎていく。勘づいているのか、元々そういう顔なのか。


『ほらいこ?』

「……誤魔化しましたね」



昨日とは違って降り注ぐ日差しが眩しい。


じと、とした視線を浴びながら朝食へ向かった。


---------------------------------------------------


「手、止まってるぞ」


朝食の目玉焼きと睨み合う俺に海が話しかける。


「夜久のことだから、昨日何か手を貸してあげたんだろ?お人よしだな」

「……うるせ」


ムッとしてご飯と一緒に目玉焼きを飲み込んで席をたった。


2人はもう付き合ったりしてるはずだ。


応援したのは俺だから、後悔とかはないけど。


(お前だけは味方だと思ってたよ)


昨日と違って2人を祝福するような日差しを睨みつけて、さっさと体育館へ向かった。


Aに出会ったのは、2年の春。


おれが一丁前に恋心なんて抱く前の話。


______________________




いつも読んでくださってありがとうございます。

早くキスしないかな〜と思いながら書いていたので、2人がキスをしてしまって困っています。
 

最後までよろしくお願いします。


ボルシチ

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設定タグ:ハイキュー , 灰羽リエーフ , 音駒   
作品ジャンル:恋愛
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えま - はい!読みます!! (4月6日 18時) (レス) @page33 id: c3dc1b262f (このIDを非表示/違反報告)
ボルシチ(プロフ) - えまさん» コメント嬉しいです…!ありがとうございます☺️ (4月6日 11時) (レス) id: f90a9b58f4 (このIDを非表示/違反報告)
えま - 完結おめでとうございます!とっても面白かったです!! (4月6日 9時) (レス) @page32 id: c3dc1b262f (このIDを非表示/違反報告)
ボルシチ(プロフ) - いもりさん» 素人の文にそう言って頂けて嬉しいです…!こちらこそありがとうございました🙏 (4月5日 22時) (レス) id: f90a9b58f4 (このIDを非表示/違反報告)
いもり - 完結おめでとうございます!!とってもドキドキしました(`・ω・´)こんないい作品書いて下さりありがとうございました! (4月5日 17時) (レス) @page32 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ボルシチ | 作成日時:2024年3月22日 12時

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