＊ ページ33
「俺？何？」
俺に用事なんて何だと思いながら
Aの方へ行けば
A「ジュンミョンオッパすみません
少しべっちゃん借りますね、行こっ」
って、俺の手を掴んで練習室から連れ出された
え？え？え？
何？
ちょぉぉぉぉどこ行くの！？
Aに引っ張られながら入ったのは
まさかの女子トイレ
うそーん、俺初めて入るんだけど
狭い個室にぎゅっと押し込まれたと思ったら
Aも中に入ってきてガチャンと鍵を閉めた
「ちょ、何？どうした？なんでトイレ？」
鍵を閉めたまま動かないAにそう言うと
くるっとこっちを向いて俺にしがみついてきた
はぁぁぁぁ！？
何してんのこの子！！
A「っ…うぅ〜べっちゃん〜っ」
「え！？な、何！？」
A「うっ…うわぁぁぁぁん」
って、子供みたいな泣き声を上げて
俺の胸に顔を押し付けてきた
そっか…ミンソギヒョンとアイリンヌナの会話
全部聞こえてたんだ
本当に、なんでミンソギヒョンなんだよ
「あーもう…A、大丈夫だから、な？」
何が大丈夫なんだって言われたら
何も大丈夫じゃないかもしれないけど
今俺の胸で泣いてるAを
どうにか泣き止ませたくて
精一杯優しく頭を撫でて
大丈夫、大丈夫って言った
A「もうっ…捨てられるかもしれないっ…」
俺の背中に回してる腕に力が入って
震える声でそんな事を言うから
俺もAの頭を抱えるように抱き締め返して
「捨てられたら俺のところに来ればいいよ」
って、弱みに漬け込む俺って最低
.
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作者名：nagisa
| 作成日時：2017年1月20日 18時
