蜂楽 廻の可愛がり日記。2

想像力、斜め上すぎ ページ32

「廻、あぶないよ。ほらこっち来て」

「え？」

「ほら……」

「何？どうしたの？」

「まだわかんない？仕方ないな…」


−−−−−−−−−−−−−



『わーーーー！！！！』

「っ！？な、なに？！どうしたの！？え！？」



朝からAが大声出しながら起きた。
先に目が覚めてた俺は、いつも通りニコニコAを眺めてた。
だから、まさか大声出して起きるなんて思いもしなくて、驚きすぎて目が飛び出るかと思った。



『ダメだよ！めぐ！！！』

「何が！？ダメなのはむしろAだよ！？朝っぱらから大声だして！」

『…あ、ごめん……』

「いいよ♪
てか、何？何がダメなの！？俺なんかした？Aの気に触ることした？」


いや、何もしてない。…はず。
え、どうしよう、気づいてないとこでAに何かしてて、Aがめちゃくちゃ怒ってたり俺のこと嫌いになったりしてないかな？
不安になってきた……。


「あのさ、俺べつに……」

『だめ！他の子とは！！』

「……は？」


他の子？
なんのこと？？
え？
べつに俺に対してダメってことじゃないってこと？え？わかんない。わかんない。全然わかんない。


『めぐ、他の子とイチャイチャしてた！』

「え？してないけど？いつ？」

『わたしの夢の中で今日』

「夢じゃん！！！ビックリした！」


ほんとビックリした。
夢の中でのことなんて責任取れないよ。
Aが勝手に見たんだから


『男の子と！！』

「しかも男って……。
A、それ夢でしょ？それに相手 男じゃん。俺そんな趣味ないよ
だいたい、俺にはAがいるのに他の奴になんか興味ないよ」


夢は想像の一種がどうのこうのって聞いたことがある。
てことはつまり、Aがみた夢はAの想像でもある。
……中坊の想像力ってときたまとんでもなく斜め上なのなんなんだろうね



『でも、めぐ顔真っ赤だった。ゆでダコだった。とろとろだった。
わたしにもそんな顔したことない。』


そりゃしないよ。
するわけない。Aには。

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